ホールフーズの2019年トレンド予測

11月15日、ホールフーズ・マーケットは自社のバイヤーと専門家による2019年のトレンド予測を発表しました。ホールフーズは毎年11月〜12月に翌年のトレンド予測を発表しており、米国のメディアも注目しています。同社の取り組みには、トレンドの発信者となることで、自ら「流行」を生み出す意図も感じられます。今回のトレンド予測のうち、いくつのものが実際のトレンドとなるでしょうか…?

ホールフーズ・マーケットの2019年のトレンド予測 トップ10

1

パシフィックリム・フレーバー(Pacific Rim Flavors)

環太平洋地域の食材を使った商品が注目されています。フィリピンの豚肉のソーセージや干しエビ等は朝食から夕食まで様々な場面で、レストランや食卓に登場すると考えられています。また、グアバやドラゴンフルーツ、パッションフルーツなどはスムージーやカクテルとしてトレンドとなりそうです。現在、ジャックフルーツが肉の代替品として利用されているようにラカンカなどのフルーツの甘さを活かした砂糖の代替品が注目されています。

2

常温保存が可能なプロバイオティクス(Shelf-Stable Probiotics)

キムチなどの発酵食品に代表されるプロバイオティクス食品は2017年のトレンド予測でも取り上げられていますが、2019年は新しいプロバイオティクスがトレンドとなりそうです。

「ウェルネス」が注目されており、健康に効果的で、常温保存が可能なプロバイオティクスが含まれたグラノーラやオートミール、スープなどが新しく登場するとみられます。また食品だけでなく、クリーニング用品や日焼け止めなどの商品にもプロバイオティクスは活用されるでしょう。

3

ファット・ファッツ(Phat Fats)

脂質を摂取することで、体質改善やダイエットを行う「ケト・ダイエット」や、原始的な食事を中心とする「パレオ・ダイエット」などの食事方法がトレンドとなっています。更に簡単な高たんぱく低炭水化物の食品が注目されるでしょう。ココナッツバターが含まれたチョコレート・バーや脂質が多く含まれ「ファット・ボム(脂質の爆弾)」と言われるようなスナック類だけでなく、バターコーヒーに影響を受けたビーガン・コーヒーなどが新たなトレンドとなりそうです。

4

ネクスト・レベル・ヘンプ(Next Level Hemp)

ヘンプ(麻)の種から取れるヘンプ・オイルは美容用品や食品に使われており、これまでも健康油として注目されていますが、安全な方法で更に活用が進むと考えられています。

5

代替肉のスナック(Faux Meat Snacks)

野菜類やキノコなどを使った代替肉は以前からトレンドとなっていますが、菜食主義の人たちの間だけでなく、より広く消費者に受け入れられるようになるだろうと予測されています。

6

環境に配慮した包装(Eco-Conscious Packaging)

多くの企業が環境に配慮した包装に関心を持っており、たい肥化できる素材でできた製品に関心が集まっています。ホールフーズもストローなどのプラスチック製品のリサイクル化に取り組んでいます。また使い捨てせずに、再利用ができるラップやサンドイッチやお菓子のパッケージなども注目されています。買い物の習慣にも変化が訪れています。

7

新しいフローズン・トリート(Trailblazing Frozen Treats)

冷凍デザートと言えばアイスクリームが主流ですが、アボカド、フムス、タヒニ、ココナッツウォーター等を使った新しい冷凍デザートがトレンドになると予想されています。野菜類を使った冷凍デザートや台湾のスノー・アイス、ユニークなトルコアイスなども注目されています。

8

海藻だけではない、海のスナック(Marine Munchies, Beyond Seaweed)

海藻類のスナックは数年前から人気になっていますが、更に食品に取り入れられるようになると考えられています。例えば、海藻入りバター、昆布麺などです。ホールフーズでも海藻などを利用した新商品を発売する予定です。

9

スナックタイム、アップグレーデッド(Snack Time, Upgraded )

通常、おやつの間食は3食を乱してしまうものと考えられていますが、栄養価が高いスナックなどが取り入れられることで、おやつの時間は違う意味を持つようになりそうです。グルテンフリーや、オーガニックシュガーを使ったお菓子などが発売される予定です。おやつが一つの食事として、存在感を持つようになるでしょう。

10.

「エンパワーメント」の購入(Purchases that Empower)

昨年のトレンド5位だった「トランスペアレンシー2.0(Transparency 2.0)」のように、消費者の購入動機に変化が起こっています。動物愛護や採用などの方針も購入動機に大きく関わっており、自分自身で支持するブランドなどから商品やサービスを購入することによって、小売りの業界を超えた、社会の変化につながっています。

2018年にホールフーズが発表したトレンドのキーワードは、健康や環境に配慮した持続可能性につながるもので、近年の潮流でもあります。また、今年は様々な機能性食品も注目されています。

上記ランキングの原文が掲載されいるホールフーズのHPには、紹介しているトレンドに沿った商品が見られるよう、商品の詳細ページへのリンクがあります。文章だけではなかなかイメージのつかないトレンドも多いと思いますので、ぜひご確認ください。

ホールフーズ公式HP:https://media.wholefoodsmarket.com/news/whole-foods-market-unveils-top-10-food-trends-for-2019

また、1年前のホールフーズによるトレンド予測が実際にトレンドとなったのか、ぜひ昨年のランキングもご覧ください。

※参考:ホールフーズの2018年トレンド予測!日本食にも注目!

(2018.11.30配信)

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