昨年12月21日、ホールフーズマーケットは2016年に向け自社の専門家による食における10のトレンド予測を発表しました。
ランキングに挙げられたキーワードには日本で馴染みのないものも見られますが、今後注目されると思われるキーワードもあります。
ホールフーズではこうした新しいワードを積極的に掲げることによって、自ら「流行」を生み出す事を狙いといるようでもあります。
Wholefoods公式サイトによる食のトレンド予測2016 | |
1 | 馴染みのない種類の肉とシーフード (Uncommon meat and seafood) |
2 | 缶入りワイン (Wine in can) |
3 | 植物性の「モノ」全般 (Plant-based everytihng) |
4 | 発酵食品ブーム (Culture craze:Fermented and probiotics) |
5 | 遺伝子組換フリーの給餌が確認された製品(肉類・卵・加工食品など) (Non-GMO-fed verified products) |
6 | 牧草牛ブーム (Graze craze:Grass-fed 2.0) |
7 | フリーズドライの更なる進化 (Dried and true:dehydrated foods) |
8 | エアルームトマト (Heirloom ingredients beyond the tomato) ※エアルームとは家庭栽培を基礎とし、品種改良されていない先祖伝来のものを意味する |
9 | 小麦不使用の代替粉 (Alternative and wheat free flours) |
10 | 東半球の味覚の冒険 (“Old World”flavor adventures) ※東半球とは:アメリカから見て「東」のヨーロッパ、アフリカ、アジアを指す |
もう一つアメリカの「食」のトレンド予測が分かるデータをご紹介します。
全米レストラン協会が昨年11月に発表した2016年のトレンド予測です。
全米レストラン協会によるトレンド予測 | |
1 | 地物の肉&シーフード (Locally sourced meats and seafood) |
2 | 「シェフ・ドリブン」のファストカジュアルレストラン構想 (Chef-driven fast-casual concepts) ※シェフ・ドリブン:シェフが主導で原料仕入・メニュー選定等全てを運営する手法 |
3 | 地場産品 (Locally grown produce) |
4 | 地域密着型調達 (Hyper-local sourcing) |
5 | 自然原材料/低加工食品 (Natural ingredients/minimally processed food) |
6 | 環境の持続可能性 (Enviromental sustainability) |
7 | ヘルシーなおこさまセット (Healthful kids’ meals) |
8 | 肉の新しいカット方法 (New cuts of meat) |
9 | 持続可能なシーフード (Sustainable seafood) |
10 | 各店手作りアイスクリーム (House-made/artisan ice cream) |
2つのランキングからは共通したキーワードが浮かんでくるようです。
・健康志向の高まり
ホールフーズの「発酵食品」や「牧草牛」、全米レストラン協会の「自然原材料」「ヘルシーなおこさまセット」など、その他の「自然志向」のキーワードも含めると、健康志向という共通ワードが大きく浮かび上がります。
・持続可能な社会へ
全米レストラン協会の「環境の持続可能性」「持続可能なシーフード」からは生態系保全に対する取組の姿勢と消費者からの注目が感じられます。ホールフーズの「馴染みのない種類の肉・魚」が上位となる背景においても、定番種の乱獲を減らしていく事で、持続可能な社会への取組へとつながります
2016年は「健康志向」と合わせて「持続可能な社会」のための取組がますます注目を集めそうです。
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