オーガニックは当たり前!?の米国小売事情

オーガニック取引協会(Organic Trade Association)の統計によると、2015年度アメリカのオーガニック市場規模は昨年から42億ドルアップの433億ドルとなりました。

2009年からの食品市場全体の伸びは3.3%であるものの、オーガニック食品市場の伸びは10.8%あり、非食品でもオーガニック需要が高まっていることも注目点です。

現在、フランス、カナダ、イギリスなどでもオーガニック市場は著しく成長しており、この流れは今後、日本にも波及すると見込まれます。

しかし、アメリカ、ドイツに比べ日本におけるオーガニック食品市場規模は約1,300億円で、現状の市場規模は相対的には大きなものではありません。

■今後の日本におけるオーガニック市場の展望

2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会では、「持続可能で環境に優しい食料の使用」が目標として掲げられています。政府は有機農産物などの市場拡大に向けて支援策を検討しており、日本でのオーガニック市場も拡大が予想されています。

■アメリカのオーガニック市場

アメリカのオーガニック市場は、食品市場全体の約5%を占めています。

この20年で10倍以上に成長しました。

現在、アメリカで最もオーガニック商品を販売している小売業はコストコ・ホールセールで、2015年には売上高が年間40億ドル(約4800億円)を超えたと発表しました。

アメリカ全体のオーガニック商品市場の10%以上をコストコ1社が占めていることになります。

従来より「オーガニックと言えばホールフーズ」というのが一般的なイメージでしたが、ウォルマートやアルディでさえ青果売場にオーガニックコーナーを設け、オーガニックに特化したPBの取扱を増やしており、オーガニックが特殊な高額商品ではなく、どこでも手に入る一般商品となったことを意味しています。

■アメリカでオーガニック市場が拡大した理由

1) 州別の自主規制だったオーガニック認証が連邦規制となり、州をまたいだ商品調達が容易になった

2) 食材の安全性や身体に影響を与える添加物等の情報を受けてきたミレニアル世代の消費ボリュームが大きくなった

アメリカではオーガニックが特別な商材だった時代はもはや過去のものとなりました。アメリカを視察することで、近い将来日本でもオーガニック食品市場が拡大した際に備えた、効果的な対応を取ることが可能です。

アメリカでは、オーガニックが一般に普及した事で、「オーガニック」を謳うだけではお客さまに支持され続けることが難しくなっています。

先日オープンした「365 by Whole Foods Market」も、オーガニックでブランディングをしてきたホールフーズにとっての新しい試みの一つです。

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