クローガー好調のキーワードは「顧客志向」

48四半期(12年)連続で既存店売上アップを達成したクローガー。
長くにわたりお客さまに支持され続ける、クローガーの主な取組をまとめました。

①健康志向PB「Simple Truth」の大々的な展開

クローガーでは11,000以上のPB商品を扱い、売上高ベース24%・数量ベース32%とPB構成比が高いのが特徴です。ヘルス&ウェルネス志向が高まる中で「Simple Truth」という健康志向の強い食品のPBラインを導入し、更にオーガニックに特化した「Simple Truth Organic」が店内の目立つところに展開されています。

写真はダラスにある、大型ワンストップショッピング志向のマーケットプレイス型店舗での撮影です。
独立したナチュラル食品コーナーが設けられ、Simple Truth商品を中心にオーガニックやグルテンフリー等の食品を揃えています。通常の売り場にも、
ミルクやバター、卵など、デイリー商品やシリアル、ナッツ、スナック菓子を中心に、目立つ場所にSimple Truth商品が並び、エンドでの大量陳列も実施されています。
2015年秋には、原材料にこだわったエスニックグルメの新しいPB「Hemis Fares」を導入し、こうした新しい取組を常に行っています。

②レジ待ち時間マネジメントシステム「キュー・ビジョン」

店舗のお客さまのストレスの大きな要因となるのが「レジの待ち時間」。
クローガーでは「キュー・ビジョン」と呼ばれる待ち時間マネジメント・システムを導入し、お客さまのレジでの待ち時間の削減に努めています。
レジや入り口に設置された赤外線センサーから客数を計測し、現在オープンが必要なレジの台数や、30分(もしくは15分)以内にオープンすべきレジ数予想をモニターで表示させるシステムです。
2009年に初めて導入されたこのシステムは、すでにラルフスなど傘下のSM店舗を含めほぼすべてに導入されてています。
ウォルマートにはないCSの取組で、導入の結果、レジ待ち時間が4分から約30秒に短縮したと同社幹部もインタビューで語っており、待ち時間が大幅に短縮したことにより、サービス満足度が大きく改善しています。

キュービジョンのテレビモニター(撮影画像はロサンゼルスのラルフス)。

レジ上部当たりに吊られたモニター画面に3つの黄色い丸と、それぞれの丸の中に数字が表示されている。左から
「現在のレジ稼働数(Lanes Open)」
「現在必要なレジ数(Action Now)」
「30分以内に必要となる予想レジ数(30 Minutes)」

③真空状の密着パッキング「Shrink Pack」

「Shrink Pack」と呼ばれるパッキング。Shrinkとは「縮める」・「圧縮する」を意味します。
ラップ内が真空状態になっており、商品に密着しているため、ソースがたっぷり入った調理済み食品を縦に陳列してもソースが漏れたり崩れたりすることがない。このパッキング方法により、中身が崩れないだけではなく、中身を効果的に見せて陳列することが可能になります。また、パック内を真空にすることで保存料に頼らず賞味期限をより長くすることが可能になります。

表示は、「PERFECT FIT MEALS - ALWAYS HEALTH & DELICIOUS(常に健康でおいしい)」
 

クローガーが新しい取組を常に取り入れられる理由は、レシートを使った顧客満足度調査で逐次顧客の声に耳を傾ける場を設ける仕組みを作り、徹底した顧客満足の向上に努めている点にあります。常に変化する顧客ニーズをいち早くつかむ仕組みづくりが今後の重要な要素になりそうですね。

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