アメリカの食品小売業界メディア大手Progressive Grocer社が紹介した最新調査によると、アメリカの買い物客の約70%が、商品やサービスの購入時にAIを利用していることが分かりました。さらに71%が今後AIの利用を増やす意向を示しているということです。
AIの影響は、単なる情報収集にとどまりません。同調査では、対象者の約3分の2が、最近の商品購入や意思決定においてAIが何らかの影響を与えたと回答しています。さらに約30%は、AIを使って商品やサービスを実際に購入した経験があると答えています。
消費者はAIを活用して、自分の条件に合う商品を探したり、複数商品の価格や機能、レビューを比較したりするようになっています。従来の検索エンジンでは、消費者自身が検索結果を読み比べる必要がありましたが、生成AIは複数の情報を整理し、「この条件ならこの商品が適している」と具体的な候補まで提示できます。
買い物にかかる時間や手間を減らせることが、AI利用拡大の大きな要因と考えられます。アメリカでは、生成AIが「商品を探すための補助ツール」から、「購買意思決定を支援する存在」へと進化しつつあります。
日本でも同様の兆しが見られます。PwC Japanが2026年7月に公表した購買行動調査によると、購買時にAIツールを活用した経験がある消費者は全体の24.9%でした。20代以下では38.7%に上り、若年層ほど購買行動にAIを取り入れている傾向が見られます。主な用途は、「欲しい商品の検索」、「商品に関する質問」、「比較検討」などです。
今後、小売業やメーカーにとっては、検索エンジン上で見つけられることに加え、生成AIに正しく理解され、推奨候補として提示されるための情報設計が重要になっていくと考えられます。