発表!アジアの小売企業最新売上ランキング

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グローバル規模の市場調査を行っている世界的企業であるユーロモニターインターナショナル(Euromonitor International〜https://www.euromonitor.com/)社が、アジア太平洋地域における小売企業最新売上ランキングを2021年5月に発表しました。

同社レポートでは、2020年のアジア太平洋地域の小売業全体売上高は前年から4%減少となったものの、アリババや京東商城等テック・ジャイアント企業の躍進により、2020年〜2025年の小売業年平均成長率はラテン・アメリカに次いで2番目と予測されているということです。

実際2020年のEコマース売り上げに関しては、アジア太平洋地域は2桁の成長となっており、特に巨大な国内消費主導型経済を持つインド、先進技術を誇る日本と韓国および中産階級が急速に増えている中国の4カ国がEコマース部門のけん引役を果たしており、この4カ国はユーロモニター社による「Eコマースの成長が見込まれる世界のトップ10カ国(E-Commerce Readiness Modelより)」にランクインしています。アジア太平洋地域の小売業全体の売上上位20社は以下の通りです。 

(※売上高単価=100万ドル)

◆小売業全体

順位企業名2020年
売上高
2019年
売上高
1アリババ(Alibaba Group Holding Ltd) (中)367060 298523
2京東商城(JD.com Inc) (中)261231 221923
3イオン(AEON Group) (日)79987 76564
4セブン&アイ(Seven & I Holdings Co.,Ltd) (日)77235 80198
5 ピン多多(Pinduoduo Inc) (中)
*ピンは手へんに「并」
57000 32056
6蘇寧易購集団(Suning.com Co.,Ltd) (中)50067 43121
7アマゾン(Amazon.com Inc) (米)43293 36723
8ウォルマート(Walmart Inc) (米)34482 32607
9新世界百貨店(Shinsegae Co.,Ltd) (韓)24751 24816
10ユニー・ファミリーマート(Family Mart Uny Holdings Co.,Ltd) (日)21255 22329
11ロッテグループ(Lotte Group) (韓)21057 25170
12クーパン(Coupang Corp) (韓)20095 12532
13唯品会(Vipshop Holdings Ltd) (中)19569 18409
14日本生活協同組合連合会(Japan Consumers Cooperative Union)(日)16261 15008
15ローソン(Lawson Inc) (日)15877 16311
16ヤマダ電機(Yamada Denki Co.,Ltd) (日)15591 14887
17ファーストリテイリング(Fast Retailing Co.,Ltd) (日)15586 16215
18華潤創業(China Resources Enterprise Ltd) (中)15348 14551
19オーシャン(Auchan Group SA) (仏)14682 14129
20ネイバー(Naver Corp) (韓)14278 8334

次に、アジア太平洋地域の食品小売(Grocery Retailers)、非食品(Non-Grocery Specialists and Mixed Retailers)およびEコマース(E-Commerce)の3部門における上位5社のランキングは以下の通りです。

◆食品小売部門(Grocery Retailers)

順位企業名2020年
売上高
2019年
売上高
1セブン&アイ(Seven & I Holdings Co.,Ltd) (日)59743 60796
2イオン(AEON Group) (日)25176 23386
3ユニー・ファミリーマート(Family Mart Uny Holdings Co.,Ltd) (日)21377 22450
4ローソン(Lawson Inc) (日)15765 16189
5華潤創業(China Resources Enterprise Ltd) (中)15276 14418

新型コロナウイルスがもたらしたパンデミックにより、自宅での食事の機会が激増しました。消費者は買い物の回数を減らし、一度に大量の食料品を買うために、品揃えの豊富な大規模店舗が恩恵を受けました。 その結果、ランク外ですが、前年7位だったフランスのオーシャンが韓国の新世界と入れ替わり6位に入りました。 パンデミック下で中国と台湾で売り上げを伸ばした結果です。

◆非食品部門(Non-Grocery Specialists and Mixed Retailers)

順位企業名2020年
売上高
2019年
売上高
1イオン(AEON Group) (日)53331 52503
2セブン&アイ(Seven & I Holdings Co.,Ltd) (日)16189 18084
3ヤマダ電機(Yamada Denki Co.,Ltd) (日)15114 14493
4ファーストリテイリング(Fast Retailing Co.,Ltd) (日)14516 15470
5パンパシフィック・インターナショナル(Pan Pacific International Holdings Corp)  (日)12095 11971

非食品部門では、パンデミック下での閉店や客足の減少により前年比14%の売上減となりました。

そんな中イオンは日用品や衛生用品の需要の高まりにより僅かながら売り上げを伸ばし、ウエルシアやツルハといったヘルス&ビューティ関連の同社ブランドによる貢献が大きかったようです。

◆Eコマース部門(E-Commerce)

順位企業名2020年売上高2019年売上高
1アリババ(Alibaba Group Holding Ltd) (中)361226 293692
2京東商城(JD.com inc) (中)261231 221923
3ピン多多(Pinduoduo Inc) (中)57000 32056
4アマゾン(Amazon.com Inc)  (米)43303 36733
5蘇寧易購集団(Suning.com Co.,Ltd) (中)40313 30584

Eコマース部門では中国のアリババと京東の2社による独壇場となっています。

パンデミック下での店舗閉鎖などで、消費者はEコマースでのショッピングに走り、小売企業はオンライン市場における

プレゼンスをアップしようと試行錯誤しました。  特にアマゾンを抜いて3位にランクインしたピン多多(Pinduoduo Inc)は、ソーシャルメディアを利用した農産物の共同購入という新しいビジネスモデルを構築し、前年比78%増という驚異的な成長をしました。

当社ではアメリカやヨーロッパの小売関連のメールマガジンを中心にお届けしておりますが、今後はアジア太平洋地域の最新情報にも注目をしていきたいと思います。

なお今回のランキング資料は全て、ユーロモニターインターナショナル社発行の報告書からの抜粋です。

同社報告書は以下のリンクからご覧いただけます。

https://bit.ly/3y0umXF

(2021.7.1配信/記事作成:イオンコンパス(株)営業戦略部)

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