【ニューヨーク】トレーダー・ジョーズ (Trader Joe’s)店舗リスト 立地・客層等特徴を解説!

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流通視察の定番都市であるニューヨークは、多様な文化と人口構成を背景に、さまざまな小売業態が集積する米国の注目市場です。その中でもTrader Joe’s(トレーダー・ジョーズ)は、独自ブランド商品と地域特性に応じた店舗展開で高い人気を誇り、業界視察や小売戦略の分析対象としても注目されています。

今回は、前回のロサンゼルスに続き、ニューヨーク市内の主要店舗を紹介し、立地や客層、商品構成の違いを踏まえた小売・流通の視点から学べるポイントも解説します。

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ロサンゼルスの店舗リスト・特徴はこちらから
【ロサンゼルス】トレーダー・ジョーズ (Trader Joe’s)店舗リスト

トレーダー・ジョーズ(TRADER JOE’S)とは?

Trader Joe’s(トレーダー・ジョーズ)は、アメリカ発のリミテッドアソートメント型スーパーマーケット(*1)です。1967年にアメリカ合衆国 カリフォルニア州で創業され、現在では全米に約530店舗を展開しています。

プライベートブランド(PB:独自ブランドの商品)を中心に展開しており、品質と価格のバランスの良さで幅広い層に支持されています。店舗は観光地や住宅街、大学近くなど地域ごとの特性に合わせて出店され、各店舗ごとに商品やサービスも工夫されています。また、店内のデザインや従業員の接客など、買い物そのものが楽しめる体験型の小売としても知られています。

日本人観光客の間では、このトレーダー・ジョーズのエコバッグがデザインや実用性などの観点で非常に有名となっており、観光途中で訪れる人も少なく有りません。小売・流通視点でも、アメリカを代表とするスーパーマーケットチェーンのため、視察や研修で訪れることが多いブランドとなっています。

(*1)リミテッドアソートメント型スーパーマーケットとは、取り扱う商品の種類(品揃え)を700~1,250品目程度に厳選・限定し、徹底して基本的で必要なアイテムだけを提供するスーパーマーケット形態のこと。

トレーダー・ジョーズ:公式HP

ニューヨークのトレーダー・ジョーズ店舗リスト

ニューヨーク市内には、2025年9月現在、Trader Joe’s(トレーダー・ジョーズ)の店舗が18店舗あります。内訳はマンハッタン区に10店舗、ブルックリン区に3店舗、クイーンズ区に3店舗、スタテンアイランド区に2店舗で、ブロンクス区には現在トレーダー・ジョーズ店舗はありません。

Manhattan(マンハッタン区)

マンハッタン区は、ニューヨーク市の中心地として観光・商業の両面で非常に活発なエリアです。大部分がマンハッタン島内に位置し、タイムズスクエア、エンパイアステートビルディング、セントラルパークなど、多くの有名な観光地や文化施設があります。国連本部も置かれており、多様な文化が混在する「人種のるつぼ」とも称されます。

各店舗は単なる日常の食品購入に留まらず、観光客や通勤客の流れも意識した設計がなされています。大型店舗では効率的な物流やレイアウトが重視され、混雑時でもスムーズに買い回りできる工夫が施されています。また、地元アートや歴史的建物の活用など、観光価値を高める要素も店舗ごとに取り入れられています。

店舗名(番号) 住所 特徴
72nd & Broadway (542) 2073 Broadway, New York, NY 10023 アッパーウェストの中心にあり、人通りが多く常に混雑する繁忙店で、効率的な買い回り設計が特徴。
Chelsea (543) 675 6th Ave, New York, NY 10010 家具量販店に準じた広いレイアウトで、観光客も回遊しやすい通路幅・売場構成。
East Village (546) 436 East 14th St, New York, NY 10009 芸術的な内装や地域性を活かし、地下フロアも先客に人気の新しいスタイルの店舗。
Essex Crossing (538) 400 Grand St (Cellar), New York, NY 10002 マンハッタン最大級の売場面積を誇り、大量需要に対応する雄健的な作り。
Harlem (576) 123 W 125th St, New York, NY 10027 壁面や地域文化を取り入れ、観光的要素と地元密着の両方を重視。
Murray Hill (544) 200 E 32nd St, New York, NY 10016 通勤動線に便利な立地で、朝夕のピークに対応できる小売設計が特徴。
SoHo (539) 233 Spring St, New York, NY 10013 ショッピング街の中心にあり、観光客向けの売場演出もクオリティが高い。
Union Square (540) 142 E 14th St, New York, NY 10003 老若問わず幅広い来訪者。立地やブランド力から観光客にも人気。
Upper East Side – Bridgemarket (571) 405 E 59th St, New York, NY 10022 歴史的なブリッジ下の空間を活用し、観光価値と買物利便性を両立。
Upper West Side (545) 670 Columbus Ave, New York, NY 10025 住宅街の中心にあり、落ち着いた雰囲気で地元住民に根付く店舗。

Brooklyn(ブルックリン区)

ブルックリン区は、多様な住宅街と商業エリアが混在するニューヨーク市の重要なエリアです。各店舗は、地元住民の生活利便性を重視しつつ、観光客やショッピング目的の来訪者も考慮した設計がなされています。大型複合施設内の店舗や、地元アートを取り入れた店舗は、単なる買い物の場を超えて地域の魅力を伝える役割も果たしています。

店名(番号) 住所 特徴
Brooklyn – City Point (547) 445 Gold St, Brooklyn, NY 11201 複合施設内でアクセス良好、買い物客や観光客の流れを取り込む店舗。
Brooklyn – Williamsburg (548) 200 Kent Ave, Brooklyn, NY 11249 芸術的な内装とカルチャー色が強く、観光客や若年層に人気。
Brooklyn (Cobble Hill) (558) 130 Court St, Brooklyn, NY 11201 ガラス張りの広い店内で快適、地元住民中心の利用が多い。

Queens(クイーンズ区)

クイーンズ区は、ニューヨーク市内でも交通の利便性が高く、多様な住民層が暮らす地域です。各店舗は、地元住民の日常利用に最適化されつつ、交通アクセスの良さを活かして通勤客や観光客にも対応しています。

駐車場完備や広い通路など、小売効率を意識した設計が特徴で、地元スーパーとしての利便性と、観光客にとっての快適な買い物環境の両立を実現しています。

店名(番号) 住所 特徴
Forest Hills (578) 69-65 Yellowstone Blvd, Queens, NY 11375 駅近で明るく開放的、地元住民の日常利用が中心。
Long Island City (565) 22-43 Jackson Ave, Queens, NY 11101 マンハッタン至近で通勤客や観光客の利用も多い。
Rego Park (557) 9030 Metropolitan Ave, Queens, NY 11374 大型駐車場を備え、車利用の家族客に便利。

Staten Island(スタテンアイランド区)

スタテンアイランド区は、ニューヨーク市の中でも郊外型の住宅地が広がるエリアで、各店舗は地元住民の生活利便性を最優先に設計されています。広々とした店舗や駐車場完備など、郊外型の流通・小売効率を最大化する工夫が特徴です。

また、観光客は少ないものの、地域コミュニティの中心的な役割を果たす店舗として、日常の買い物だけでなく地域交流の場としても機能しています。

店名(番号) 住所 特徴
Staten Island – South Shore (580) 6400 Amboy Rd, Staten Island, NY 10309 郊外型の広い店舗で駐車場完備、地域住民に強く支持される。
Staten Island (559) 2385 Richmond Ave, Staten Island, NY 10314 大型ショッピングセンター内にあり、日常買い物に便利。

小売・流通視点で注目のTrader Joe’s店舗

18店舗の中でも流通・小売視点で注目の店舗は以下の通りです。

世界一繁盛する店舗:72nd & Broadway(マンハッタン区)

アッパー・ウエスト・サイドに位置するこの店舗は、世界一繁盛しているTrader Joe’sとして知られています。3階建ての広大な店舗で、エスカレーターやエレベーターを完備し、レジの数も通常の3倍以上。そのユニークなレイアウトと活気ある雰囲気は、視察の価値があります。

都心型の便利な立地:Union Square(マンハッタン区)

ユニオン・スクエア近くに位置するこの店舗は、アクセスの良さと品揃えの豊富さで人気です。地下鉄の駅から徒歩圏内で、仕事帰りや買い物ついでに立ち寄りやすい立地です。その利便性と効率的な店舗運営は、小売業の視察に適しています。

地域密着型の店舗:East Village(マンハッタン区)

イースト・ヴィレッジにあるこの店舗は、地域住民に愛される店舗です。周辺には多くの飲食店やカフェがあり、買い物後の立ち寄りスポットも充実しています。地域密着型の店舗運営の参考になります。

なお、道路を挟んでWhole Foods Market(ホールフーズマーケット)の小型フォーマット店である「Whole Foods Market Daily Shop」も2025年にオープンしており、両店舗の比較もスムーズに行えるでしょう。

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米国の大手オーガニックスーパーであるホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)が、ニューヨーク・イーストビレッジに小型フォーマット店舗「Whole Foods Market Daily Shop」の2号店をオープンしました。以前に、ホールフーズ小型フォーマット店舗オープン情報やホールフーズ小型フォーマット店舗1号店がオープンでご紹介した形態の新店情報です。 Whole Foods Market Daily Shopとは? 「Whole Foods Market Daily Shop」は、Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)が展開する小規模店舗のフォーマットです。都心の利便性と地元志向を両立しています。 コンパクトな店舗サイズ:通常のWhole Foods店舗の約1/4~1/2の広さ(約650~1,300平方メートル)で、都市部の限られたスペースにも対応。 厳選された商品ラインナップ:新鮮な農産物、肉、魚介類、パン、アルコール、サプリメント、自社ブランド「365 by Whole Foods Market」など、日常の必需品を取り揃えています。 利便性の高いサービス:Grab-and-Goの惣菜やスナック、週替わりの必需品、食事の材料など、忙しい日常に対応した商品を提供。 地域密着型の品揃え:地元の100以上のサプライヤーから400以上のローカル商品を取り扱い、地域コミュニティとのつながりを重視。 新しいサービスの導入:ニューヨーク市内の店舗では、コーヒー、紅茶、フレッシュジュース、スムージー、サンドイッチ、スープ、デザートなどを提供する「Juice & Java」も展開。 2号店(East Village)の詳細 当初は本店舗が「3号店」としてオープン予定と当サイトで紹介しておりましたが、計画が前倒しされ「2号店」としてオープンしました。店舗の売場面積は約10,000平方フィート(約930㎡)。営業時間は毎日7:00~22:00となっています。品揃えは地元産品を中心に約400品目と豊富で、ジュースバー、コーヒー、紅茶、スムージー、サンドイッチ、デザートなどのファストフード・ドリンクも提供します。 マップ 住所:409 East 14th Street まとめ さらに、2025年6月にはヘルズ・キッチン地区に3号店のオープンも決定しており、ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)の小型フォーマット店舗戦略が加速しています。海外小売業界や日本国内での都市型小型店舗ビジネス展開を検討する企業にとって、今後の動向が大いに注目されます。

モダンなショッピングモール内:City Point(ブルックリン区)

ブルックリンのダウンタウンにあるCity Point内の店舗は、モダンなショッピングモール内に位置しています。周辺には映画館やレストランもあり、買い物とともに楽しめます。その立地と店舗デザインは、都市型小売の視察に適しています。

まとめ

以上、ニューヨーク市内のトレーダー・ジョーズの各店舗をご紹介しましたが、都心部ならではの立地や顧客ターゲット層に応じた品揃えや陳列、店内演出の工夫がそれぞれの店舗で特徴があることがお分かりいただけたかと思います。ぜひニューヨーク市内のトレーダー・ジョーズを視察先として訪れてみてはいかがでしょうか。

また、Whole Foods Market(ホールフーズマーケット)Target(ターゲット)といった他大手チェーンもニューヨークには多く出店しており、近年では小型フォーマット店舗のオープンも活発に行われています。さまざまなブランドを横断し訪れるとより多くの情報を得ることが出来ますのでおすすめです。

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