【ロサンゼルス】主要スーパーマーケット一覧(価格帯別)特徴・視察ポイントを解説!

  • 話題の取組・情報
  • アメリカ
  • スーパーマーケット
  • トレーダー・ジョーズ
  • ホールフーズ
  • コストコ

流通視察の定番都市、米国ロサンゼルス(LA)。ロサンゼルスのスーパーマーケットは、同じ「スーパーマーケット(SM)」でも価格帯と設計思想の振れ幅が大きく、短時間の視察でも学びを取りやすい市場です。

今回は、ロサンゼルス市内〜近郊で展開されている主要チェーンを価格帯別に整理し、各ブランドの特徴と、現場での見どころ(視察ポイント)をご紹介します。

※店舗数・サービスは常に変動しています。最新情報は各公式ホームページ等をご参照下さい。

ロサンゼルスのスーパーマーケット市場の特徴

ロサンゼルスのスーパーマーケットは、同じ「スーパー」でも価格帯と売場の主役がはっきり分かれ、“違い”を拾いやすい市場です。特に、プレミアム領域の作り込みと、量販・エスニックの生活インフラとしての厚みが共存しています。

  • プレミアムは、商品そのものに加えて即食・ドリンク・情報量で高単価を成立させる
  • 中食(外で買った惣菜・弁当・調理済み食品を「家などで食べる」食形態)が強く、売場面積・温冷構成・回転に思想が出る
  • 同一チェーンでも立地で顔つきが変わりやすく、商圏前提で見ると理解が早い

以上を踏まえると、各スーパーの売場が「どの需要を取りにいっているのか(価格帯/中食/PB/オペ)」を整理しながら見やすくなります。

ロサンゼルス主要スーパー一覧(価格帯別)

ロサンゼルス(LA)のスーパーマーケットは、チェーン数が多いだけでなく、価格帯によって店の役割がかなり変わります。高価格帯は情報量や即食(デリカテッセン(デリ)・ドリンク)で価値を作り、標準的なスーパーマーケットは生活の受け皿として棚割と販促で回し、ディスカウントは運用の割り切りで価格を成立させる――という具合に、設計思想が売場に出やすいのが特徴です。

また、同じチェーンでも都市型・郊外型で面積や部門配分が変わることがあります。ここではまず「チェーンとしての傾向」を整理し、店舗を見る際は商圏と店のサイズを前提に読み解くと、理解がぶれにくくなります。

プレミアム(超高級〜高級)

この価格帯は、単に良い商品があるだけでなく、売り方そのもので高単価を成立させています。情報量、導線、即食の主役化など、売場の設計思想が最も濃く出る領域です。

Erewhon(エレウォン)

Erewhonは、ロサンゼルスの高価格帯で名前が挙がりやすいチェーンです。オーガニックや健康訴求を前提にしつつ、店内では選び方そのものを提案する設計になりやすい点が特徴です。

食材の補充だけでなく、即食(すぐに食べられる食品・食事)や飲料が店の中心になりやすく、買い物の目的が「買って帰る」だけで完結しない形になります。主役カテゴリの置き方がはっきりしていて、そこから関連カテゴリへ自然に広がる作りが出やすいタイプです。

価格帯の納得は、商品の見せ方と情報量で積み上げる方向になりやすいです。「何が主役で、どこから何につながる店か」を整理すると、このチェーンの特徴が理解しやすくなるかと思います。

公式HP https://ship.erewhon.com/

Gelson’s(ゲルソンズ)

Gelson’sは南カリフォルニアで展開する高級スーパーマーケットで、日常利用の延長線上に上質を置くタイプのチェーンです。デリミールトゥゴー(テイクアウト向けの食事)対面部門など、日常の買い物の中で使われる部門が厚くなりやすいのが特徴です。

高価格帯の中でも、特定カテゴリを強く打ち出すというより、普段の買い物が無理なく成立するような部門構成とサービスが特徴です。ミールトゥゴーの品揃えと価格レンジ、対面の扱い方に、その考え方が表れやすい傾向です。

見た目の派手さというより「どの部門を厚くして、どう便利にするか」の積み重ねで店の性格が決まります。高級帯を普段使いとして成立させる作り方を整理するのに向いたチェーンです。

公式HP https://www.gelsons.com/

こちらの記事もチェック

ゲルソンズが地域密着型の小型コンセプト店舗をオープン

ゲルソンズが地域密着型の小型コンセプト店舗をオープン

プレミアムスーパーマーケットとして南カリフォルニアで高い人気を誇るゲルソンズ(Gelson’s Markets)は、2026年1月28日、ロサンゼルスのトルーカレイク(Toluca Lake)に新しい地域密着型の小型コンセプト店舗をオープンします。 店舗情報 Gelson’s Toluca Lake店 :https://www.gelsons.com/stores/gelsons-toluca-lake住所:10067 W Riverside Drive, Toluca Lake, CA 91602 本店舗は単なる新規出店にとどまらず、地域コミュニティとの共生を念頭に置いた「生活密着型の食のハブ(拠点)」としてデザインされています。約10,000平方フィート(約930m²)の小型フォーマットで、従来の大型スーパーマーケットとは異なる「ショップ&コミュニティ空間」としての役割を担うというコンセプトです。 ユニバーサル・スタジオ近くのRiverside DriveとMariota Avenueの角地に位置し、周辺は樹木の並ぶ閑静な住宅街とエンターテインメント施設が共存するエリアです。街の雰囲気に調和した温かみのある建築を採用し、地元住民や通勤者の日常生活を豊かにする場として期待されています。 店内では、セルフレジによる迅速な買い物体験に加え、ワインセラー、ホットフードバー、サラダ&スープバー、ピザオーブン、ポケバー、フルサービスベーカリー、フローラル部門、シーフード&精肉カウンターなど、多彩なサービスを用意しています。 単なる食料品店ではなく、地元の人が集い、食と交流を楽しむ場としての機能を強化しており、朝はコーヒーと焼きたてパン、昼はテイクアウトランチ、夕方はワインを片手に会話が広がる空間など、都市の生活に寄り添った新しいスーパーマーケットのあり方を提示しています。 AI・データ活用へも積極的 ゲルソンズは店舗運営の基盤としてAI・データ活用にも積極的に投資しています。 2025年7月には、AIを活用して需要予測、発注、在庫管理、バックオフィス業務を統合し、欠品や食品ロスの削減、現場の生産性向上を支援するスタートアップ企業であるUpshopと提携し、全ストアのオペレーション最適化を目指すプラットフォームを導入しました。 これにより、需要予測、発注、在庫管理、バックオフィスの生産計画などをAIで統合管理し、食品ロス削減や効率的な店内運営を実現します。質の高い商品を欠品なく提供するだけでなく、無駄を減らすサステナブルな店舗運営を目指しています。

Bristol Farms(ブリストルファームズ)

Bristol Farmsは南カリフォルニア中心のプレミアムスーパーマーケットで、グルメ提案を軸に説明しやすいチェーンです。生鮮・デリ・ベーカリーなどで主役部門を作り、そこから関連提案で買い上げを積む構造が特徴的です。

品揃えを増やすというより、「何を見せ場にして、どこで立ち止まらせるか」という提案の出し方で印象を作るタイプです。季節商品やセット提案が出やすい売場が目立ち、店の雰囲気もこれらから決まりやすい印象です。

高価格帯の中でも、即食・飲料を前面に出す店とは、強い部門の置き方が異なります。生鮮・デリ・ベーカリーを中心に、関連商品を組み合わせて買わせる作りが特徴です。

公式HP https://www.bristolfarms.com/

アッパーミドル(ナチュラル・オーガニック)

健康訴求を“日常の買い物”に落とし込む領域です。棚割・表示・ゾーニングなど、整理の仕方(迷いを減らす設計)が表に出やすく、中食も相対的に厚くなります。

Whole Foods Market(ホールフーズ)

Whole Foods Marketは、ナチュラル・オーガニック系の大型スーパーマーケットとして知られています。オーガニックや食のこだわりに関する商品が店内の複数カテゴリに広く入り、売場は棚割や表示で整理されることが多いです。

特徴として分かりやすいのが中食(デリ/ホットフード/すぐ食べられる商品)の充実です。惣菜はついでではなく、日常の食事として選べる選択肢として扱われやすく、売場でも一定の面積が確保されがちです。店舗が大きいほど、即食から生鮮、冷凍へと用途別に売場がつながる構成になりやすくなります。

全体としては、健康志向の商品を揃えながら、忙しい生活に合わせた簡便さも同時に用意するタイプです。デリ、サラダ、ベーカリー、日配、冷凍といった主要カテゴリがどう配置されているかを見ると、店の狙いが把握しやすくなります。

公式HP https://www.wholefoodsmarket.com/

こちらの記事もチェック

Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)とは? ビジネスモデル・店舗戦略・サステナビリティを解説

Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)とは? ビジネスモデル・店舗戦略・サステナビリティを解説

Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)は、オーガニック食品を中心に「Whole Foods, Whole People, Whole Planet」が3つの企業コンセプトで「食・人・地球」をキーワードに進化してきたスーパーマーケットです。創業から40年以上を経た今もなお、食と小売の在り方を世界に問いかけ続けています。 2017年にAmazonの傘下に入って以降、テクノロジーと食の融合が進み、ホールフーズは単なるスーパーマーケットの枠を超えた存在へと変わりつつあります。今回は、その歩みと仕組みを分かりやすく解説し、日本の流通業界にとってのヒントを探ります。 アメリカで生まれた“自然派スーパー”の原点 創業と理念 ~本社および本店がある、テキサス州オースティンの店舗~ ホールフーズは1980年、テキサス州オースティンで創業しました。当時のアメリカでは“オーガニック食品”という概念がまだ浸透しておらず、自然食品を扱う小さな専門店が点在する程度でした。 その中で創業者ジョン・マッキー氏は「食を通じて人と地球を健やかにする」という理念を掲げ、倫理的で環境にやさしい食の流通を実現しようとしました。 拡大の軌跡 1980年代後半から1990年代にかけて、ホールフーズは買収と新規出店を重ねながら全米に拡大し、2000年代には“食の信頼ブランド”としての地位を確立し、現在では北米・英国で500店舗以上を展開しています。 ホールフーズの存在は、アメリカに「食の選択がライフスタイルを語る時代」をもたらしたとも言えるでしょう。 「信頼で選ばれる」ホールフーズのビジネスモデル ホールフーズ・マーケットの強みは、単なる高品質食品の販売ではありません。同社は、明確な品質基準・地域連携・ブランド哲学をビジネスモデルの中心に据えています。 三つの柱:品質・地域・ブランド ホールフーズのビジネスモデルは、品質へのこだわり、地域密着の調達、そして一貫したブランド戦略によって支えられています。 表は左右にスクロールできます 軸 内容 ポイント 品質へのこだわり 人工香料・保存料を徹底排除し、独自の「不許容成分リスト」を制定。 どの商品を選んでも"安全で信頼できる"売場を実現。 地域との共生 各地域で地元生産者と直接契約し、店ごとに品揃えを変化。 フォレジャー(食材探索者)が地域の特色を発掘。 ブランド戦略 プライベートブランド「365 by Whole Foods Market」を展開。 オーガニックを"日常使い"にする価格帯を提案。 ホールフーズの店舗では、これら三軸が有機的に連動しています。信頼できる品質とローカルなストーリーを持つ商品を、ブランド全体の一貫した世界観で包み込み、顧客に“食の体験”として提供しています。 フォレジャー制度とローカル経済 ホールフーズの特徴のひとつが“地域共創”です。店舗ごとに「フォレジャー(Forager)」と呼ばれる担当者が存在し、地元の農家や中小メーカーと直接対話します。 フォレジャーは、一般的なスーパーマーケットのバイヤーとは異なり、「中央集約的な仕入れでは拾えない地域の価値」を探すことを目的にしており、全国規模の調達ラインではなく、“地域ごとに異なる個性”を商品として売場に反映させる役割を担っています。 チェーンでありながらも地域の個性を反映した品揃えを実現し、地域経済の循環にも貢献しています。 “買う場所”から“体験する場所”へ ホールフーズの店舗は、単なる販売の場ではなく「食を体験する空間」として設計されています。木材や緑を多用した内装は“自然と調和するデザイン”を象徴し、訪れるだけで気分が高まる空間を演出しています。 店舗フォーマットの進化 都市部では小型フォーマット「Whole Foods Market Daily Shop」を展開し、オフィス街や駅近に進出しています。一方で郊外型店舗では、デリカ・ベーカリー・カフェを併設し、家族で楽しめる“食の複合空間”を作り上げています。 フォーマット 立地 特徴 大型店 郊外・住宅地 体験型・ファミリー層向け。デリやイートイン併設。 Daily Shop 都市部・駅近 小型・高回転型。ワンハンド商品中心。 サステナビリティと倫理的調達 独自基準による格付け制度 ホールフーズは「Responsibly Grown(責任ある栽培)」制度を導入し、化学物質使用・環境保全・労働条件の観点から農産物を評価しています。畜産では「Global Animal Partnership(GAP)」制度を採用し、動物福祉に配慮した生産体制を推進しています。 店舗運営でも“持続可能”を実践 店舗照明には再生可能エネルギーを活用し、包装材リサイクルにも積極的です。環境負荷の低減を日々のオペレーションに組み込み、企業の理念と現場の実務を一致させています。 Amazonによる変革とデジタル融合 2017年、Amazon(アマゾン)がホールフーズを約137億ドルで買収し、Amazonグループの一員に加わりました。この買収の狙いは「リアル店舗を持つことで食品市場に参入し、オンラインとオフラインの垣根をなくす」ことにありました。 買収後に起こった変化 買収後、ホールフーズではPrime会員向けの割引制度が導入され、店舗とAmazonアプリが連携しました。また、オンライン注文・店舗受け取り・宅配といった購買チャネルの統合が進み、Amazonの物流インフラがホールフーズの運営に組み込まれています。 さらに、「Amazon Fresh」や「Amazon Go」とのデータ連携を通じて、購買履歴や在庫情報がリアルタイムで共有されるようになりました。地域別需要の分析やダイナミックプライシング(価格最適化)も可能となり、従来の食品小売にはなかった“データドリブン経営”が実現しつつあります。 データと体験の融合 Amazonのデータ分析力を活かすことで、顧客ごとの購買傾向を可視化し、よりパーソナライズされた提案が可能になりました。「データで理解し、店舗で体験させる」という観点の最前線に立っているといえます。 競合との比較とブランドの立ち位置 表は左右にスクロールできます 企業名 特徴 価格帯 強み Whole Foods Market オーガニック専門+Amazon連携 やや高め 信頼性・ブランド力 Trader Joe's 自社開発商品中心・遊び心ある店作り 中価格帯 限定感・デザイン性 Sprouts Farmers Market 青果中心・健康志向 中~やや低価格 鮮度と価格のバランス Walmart / Kroger 量販型。オーガニック商品拡充中 低価格 スケール・利便性 上記は、競合の主なプレイヤーをまとめたものです。ホールフーズは「価格競争」ではなく「価値競争」で勝負しています。“健康的で信頼できる食”を提供するブランドとしての立場を守り続け、顧客の共感を軸に市場を維持している点が特徴です。 日本の小売業へのヒント ホールフーズの売場は、商品の陳列方法や照明、POPまでがブランドストーリーを伝える媒体になっています。日本のスーパーも「体験」「物語」「共感」を組み合わせることで、価格以外の価値を提示できるはずです。 また、ローカルブランドとの共創は、日本の地域商業においても重要なテーマだといえます。ホールフーズのように“生産者の顔が見える小売”を体系的に作ることが、持続的な差別化につながるのではないでしょうか。 まとめ Whole Foods Marketは、食を通じて「人と地球の関係」を問い直す企業です。厳格な基準、顧客体験、デジタル活用を組み合わせ、サステナブルな成長を続けています。Amazon傘下となった今も、“理念を実装する小売”という原点を失っていません。 日本の小売業がこの事例から学べるのは、単なるオーガニック戦略ではなく、「理念と実務を一致させる力」です。ホールフーズの挑戦を当社でも引き続き注視していこうと思います。

Sprouts Farmers Market(スプラウツ)

Sprouts Farmers Marketは、ナチュラル・健康志向の商品を比較的手に取りやすい価格帯で揃えるスーパーマーケットとして知られています。店内は青果の存在感が大きく、入口付近からボリューム感のある青果売場が配置されることが多いです。

売場の流れは、青果を起点にして、ナッツや健康系スナックサプリ健康食品などの周辺カテゴリへ広がりやすい構成になります。オーガニックや健康訴求を前面に出しながらも、店全体を重装備にするというより、強いカテゴリを中心に組み立てる傾向があります。

全体としては、「青果を軸にしたナチュラル系の店舗」という分かりやすさが特徴です。青果と周辺カテゴリのつながり方(近接配置や提案の出し方)に、そのチェーンらしさが表れやすくなります。

公式HP https://www.sprouts.com/

ミドル(生活インフラ・標準SM)

生活圏の受け皿となる領域で、棚割・販促・オペの標準解が見えます。同一チェーンでも立地で店の顔つきが変わりやすいため、商圏前提で読み解くと理解が進みます。

Trader Joe’s(トレーダー・ジョーズ)

Trader Joe’sは、プライベートブランド(PB)を中心に店の個性を作るスーパーマーケットです。一般的な大型店のように何でも揃える発想ではなく、取り扱いカテゴリや商品数を絞り、その分「ここに来る理由」が分かりやすい店づくりになっています。

売場で目立ちやすいのは、冷凍食品スナック調味料など、日常使いの中で買い足しが発生しやすいカテゴリです。定番を軸にしながら、新商品や季節商品を織り交ぜて並べることで、同じ店でも「今日は何があるか」を作りやすい構造になっています。店内の導線も比較的短く、買い回りが短時間で完結しやすい点も特徴です。

結果、店の価値は「品揃えの網羅性」ではなく、「選びやすさ」と「更新感」に置かれます。どのカテゴリで厚みを出しているか、定番と新商品をどう並べているかを見ると、トレーダー・ジョーズらしさが掴みやすくなります。

公式HP https://www.traderjoes.com/home.html

こちらの記事もチェック

【ロサンゼルス】トレーダー・ジョーズ (Trader Joe’s)店舗リスト 立地・特徴を解説!

【ロサンゼルス】トレーダー・ジョーズ (Trader Joe’s)店舗リスト 立地・特徴を解説!

流通視察の訪問先として著名な米国アメリカ・ロサンゼルス。流通視察の定番都市であるロサンゼルスは、多様な小売業態が集まる米国の注目市場です。その中でもTrader Joe’sは、独自の商品展開と地域密着型の店舗戦略で特に注目されています。本記事では、ロサンゼルスの全11店舗を紹介し、立地や特徴、業界視察に役立つポイントなど、海外小売に精通した流通視察ドットコムならではの視点で解説します。 トレーダー・ジョーズをはじめとする様々な小売店舗を視察できるツアーを随時開催しております。最新情報は以下よりご確認ください。流通視察ドットコムの海外視察・研修のご案内 ニューヨークの店舗リスト・特徴はこちらから【ニューヨーク】トレーダー・ジョーズ (Trader Joe’s)店舗リスト トレーダー・ジョーズ(TRADER JOE’S)とは? Trader Joe’s(トレーダー・ジョーズ)は、アメリカ発のリミテッドアソートメント型スーパーマーケット(*1)です。1967年にアメリカ合衆国 カリフォルニア州で創業され、現在では全米に約530店舗を展開しています。 プライベートブランド(PB:独自ブランドの商品)を中心に展開しており、品質と価格のバランスの良さで幅広い層に支持されています。店舗は観光地や住宅街、大学近くなど地域ごとの特性に合わせて出店され、各店舗ごとに商品やサービスも工夫されています。また、店内のデザインや従業員の接客など、買い物そのものが楽しめる体験型の小売としても知られています。 日本人観光客の間では、”トレジョ”の愛称で親しまれており、このトレーダー・ジョーズのエコバッグがデザインや実用性などの観点で非常に有名となっており、観光途中で訪れる人も少なく有りません。小売・流通視点でも、アメリカを代表とするスーパーマーケットチェーンのため、視察や研修で訪れることが多いブランドとなっています。 (*1)リミテッドアソートメント型スーパーマーケットとは、取り扱う商品の種類(品揃え)を700~1,250品目程度に厳選・限定し、徹底して基本的で必要なアイテムだけを提供するスーパーマーケット形態のこと。 トレーダー・ジョーズ:公式HP ロサンゼルスのトレーダー・ジョーズ店舗リスト ロサンゼルスにはTrader Joe’sの店舗が市内に11店舗あります。観光客向けのハリウッド周辺から学生街のWestwood、住宅地に密着したWest LAまで、店舗ごとに立地や顧客層に特徴があります。以下は店舗の一覧と主な特徴をまとめたものです。 表は左右にスクロールできます 店名(エリア) 住所 特徴・注目ポイント Hollywood (206) 1600 N Vine St, LA 90028 ハリウッド観光の中心地。Walk of Fameに近く、観光客や地元住民の利用が多い。 3rd & Fairfax (240) 175 S Fairfax Ave, LA 90036 The Groveやファーマーズマーケット徒歩圏内。買い物・観光の両方に便利。 La Brea (31) 263 S La Brea Ave, LA 90036 メルローズやミッドシティに近い。おしゃれなエリアで若年層が多い。 Burton Way (237) 8500 Burton Way, LA 90048 ビバリーヒルズ近くの高級住宅街向け店舗。上品な内装と品揃えが特徴。 Olympic Blvd (215) 11755 Olympic Blvd, LA 90064 UCLAやビバリーヒルズ周辺。学生・家族層の利用が多い。 Westwood (234) 1000 Glendon Ave, LA 90024 UCLA付近の学生向け店舗。交通アクセスが良く、混雑時はピークタイムに注意。 Silver Lake (17) 2738 Hyperion Ave, LA 90027 カルチャーとカフェシーンの中心地。駐車場が狭いので注意。 Sunset Blvd (192) 8000 W Sunset Blvd, LA 90046 Sunset Stripエリア。観光・ナイトライフと合わせて利用される。 West LA – Sepulveda (119) 3456 S Sepulveda Blvd, LA 90034 ビーチ方面へのアクセス良好。住宅街中心で落ち着いた雰囲気。 USC Village (250) 3131 S Hoover St, LA 90089 USCキャンパス近く。学生や若年層の利用が多く、平日も賑わう。 West LA (7) 10850 National Blvd, LA 90064 市南西部の住宅地向け店舗。駐車場が比較的広く、家族連れに便利。 小売・流通視点で注目のTrader Joe’s店舗 11店舗の中でも流通・小売視点で注目の店舗は以下の通りです。 Hollywood店(1600 N Vine St) 世界的に有名な映画産業の中心地として知られるハリウッドの中心地に位置する店舗です。観光客や地元住民にとって便利な立地となっており、店内は広々、品揃えも豊富で、特にオリジナル商品の取り扱いが充実しています。観光の合間に立ち寄るのにも最適なスポットです。 3rd & Fairfax店(175 S Fairfax Ave) The Groveやファーマーズマーケットから徒歩圏内にあり、観光客だけでなく地元の富裕層やファミリー層も多く訪れます。店内は広く、商品の陳列や導線が非常に整理されており、効率的な店舗運営や顧客体験設計を学ぶのに最適です。また、フレッシュフルーツやベーカリー、冷凍食品の品揃えが豊富で、商品ミックス戦略の実例としても非常に参考になります。観光の視点・小売視察の視点どちらでもおすすめ出来る店舗です。 Silver Lake店(2738 Hyperion Ave) クリエイティブ層や地元住民が中心のエリアにある店舗で、他店とは異なるユニークな商品展開やディスプレイが特徴です。訪れるだけで新しい発見がある、そんな魅力的な店舗です。少量多品種の商品構成や季節限定商品の導入など、地域特性に合わせたマーケティング戦略を視察できる店舗となっています。 USC Village店(3131 S Hoover St) 南カリフォルニア大学(University of Southern California:USC)のキャンパス内にある店舗です。学生や教職員にとって非常に便利な立地となっています。学生向けのヘルシーなスナックや簡単に調理できる食品が豊富で、忙しい学生生活をサポートしています。 West Hollywood店(8500 Burton Way) ビバリーヒルズ近くの高級住宅街に位置する店舗です。上品な内装と品揃えが印象的な店舗となっています。特にオーガニック商品やグルメ食品の取り扱いが充実しています。 まとめ ここまでロサンゼルスのTrader Joe’s各店舗をご紹介しましたが、立地や顧客層に応じた品揃えや陳列、店内演出の工夫がそれぞれの店舗で特徴があることがお分かりいただけたかと思います。導線設計やSKU管理など、流通・小売の実務に直結するポイントも多いかと思います。ぜひトレーダー・ジョーズを訪れてみてはいかがでしょうか。 また、Whole Foods Market(ホールフーズマーケット)やTarget(ターゲット)といった他大手チェーンもロサンゼルスには多く出店しています。さまざまなブランドを横断し訪れるとより多くの情報を得ることが出来ますのでおすすめです。 当サイトでも定期的に様々な店舗を視察できるツアーを開催しておりますので、ぜひ以下リンクよりご確認下さい。 流通視察ドットコムの【視察ツアー情報】はこちら 流通視察ドットコムの海外視察・研修のご案内 流通視察ドットコムを運営するイオンコンパスでは、流通コーディネーターとともに現地のショッピングセンターやスーパーマーケットを視察するプログラムをはじめ、海外研修の企画・運営に50年以上の豊富な実績がございます。 効率よく、見どころをおさえた視察先を厳選し、1名からお申し込み可能な『流通・小売業向け視察ツアー』や、自社のみでの視察・海外研修向けの『オーダーメイドツアー』のお取り扱いをしております。詳しくは以下ページをぜひ御覧ください。 流通視察ドットコムの海外視察・研修のご案内

Ralphs(ラルフス)

Ralphsはロサンゼルス周辺で広く見かける標準的なスーパーマーケットで、日常の買い物を支える存在として位置づけられます。生鮮、日配、冷凍、加工食品、日用品まで、生活必需を一通り揃える構成が特徴です。

店舗によって面積や部門配分は変わり、生鮮のボリュームが大きい店もあれば、都市型のようにコンパクトで即食や日配の比重が高くなる店もあります。立地や周辺環境に合わせて、売場の厚みを置くカテゴリが変わるため、同じチェーンでも店ごとの印象が分かれやすいです。

全体としては、派手な個性を前面に出すというより、普段の買い物が途切れないように「必要なものを揃える」方向の店づくりになります。価格訴求や販促の出し方を含め、生活インフラ型の標準店の作りが見えやすいチェーンです。

公式HP https://www.ralphs.com/

Vons(ボンズ)

Vonsはロサンゼルス周辺で広く展開する標準的なスーパーマーケットの一つです。食品の基本を一通り揃えたうえで、特売や会員向けの値引きなどを使いながら回転を作る店づくりになりやすいのが特徴です。

また、店舗によっては受け取りや宅配など、買い物の方法を増やす仕組みが入りやすく、店内の導線や入口周りにそのための設備や案内が用意されます。売場では、特売で目を引く面と、定番を厚く支える面が併存し、その置き分けで店のリズムが作られます。

全体としては、生活インフラ型の標準店でありながら、「売り方(販促)」と「買い方(サービス)」を組み合わせて使われる店です。価格訴求の出し方と、サービス導線の作り方に、Vonsらしさが表れやすくなります。

公式HP https://www.vons.com/

Pavilions(パビリオンズ)

Pavilionsは標準的なスーパーマーケットの骨格を持ちながら、店舗によって強く見せるカテゴリを作りやすいチェーンです。日常品を一通り揃える土台は残しつつ、店の印象を決める売場を重点的に厚くする作りになりやすいです。

重点になりやすいのは、デリ、ワイン、オーガニックなどです。これらのカテゴリがどの位置にあり、どの程度の面積や品揃えを持っているかで、店のキャラクターが決まりやすくなります。一方で、標準店としての棚も同じ店内にあるため、「上位寄りの売場」と「標準の売場」が並びやすいのも特徴です。

全体としては、生活インフラ型の店づくりを土台にしながら、重点カテゴリで差別化を作るタイプです。どのカテゴリに厚みを置いているかを見ると、店舗ごとの狙いが把握しやすくなります。

公式HP https://www.pavilions.com/

ミドル(エスニック:韓国・日系)

惣菜・精肉・調味料・冷凍がセットで組まれやすく、関連購買の作り方が見えます。「主役売場」と「周辺カテゴリの支え」を意識して読むと整理が進みます。

こちらの記事もチェック

アメリカ西海岸で急成長するアジア系スーパーマーケット 市場拡大の背景と主要4チェーン

アメリカ西海岸で急成長するアジア系スーパーマーケット 市場拡大の背景と主要4チェーン

アメリカの食品小売市場では、ここ数年でアジア系スーパーマーケットが存在感を急速に高めています。特に、カリフォルニア州を中心とする西海岸は、アジア系チェーンにとって最も重要な市場のひとつとなり、新規出店や大型店舗への転換が相次いでいます。 今回は、アメリカ西海岸でアジア系スーパーが急成長している背景、および代表的なアジア系スーパーチェーン4社の特徴をまとめてご紹介します。 急成長するアジア食品カテゴリー 実店舗の来店客数をモニタリングする調査会社プレイサーai(Placer.ai)の最新レポートによると、アメリカ市場におけるアジア食材カテゴリーの売上伸長率は、2023年〜24年の2年間で、グロサリー全体の約4倍のスピードで成長したとされています。 さらに、市場調査会社パーシステンス・マーケット・リサーチ(Persistence Market Research)社は、アジア食品市場規模が2024年の約372億ドルから2031年には約513億ドルへ拡大するとの予測を発表しています。 急成長の背景にある4つの要因 Placer.ai のレポートや各種統計によると、アメリカ西部におけるアジア食材市場は、全体の約32%を占める規模にまで成長しているとされています。この急成長の背景には、次の4つの要因があると考えられると同社は説明しています。 アジア系人口の集中 ベイエリアでは住民の約33%がアジア系とされ、ロサンゼルスのオレンジ郡では全米平均の3倍近いアジア系住民比率となっています。こうした人口構成の偏りが、アジア系スーパー出店を後押ししています。 健康志向・多文化食ニーズの高まり アジア食材は、野菜中心のメニューや植物性タンパク質など、健康志向の高まりと相性の良い商品が多いことも追い風です。また、Z世代・ミレニアル層を中心にラーメン、寿司、キムチ、カレーなど各国料理への関心が高まり、アジア系スーパーを日常的に利用する非アジア系住民も増えています。 高所得層が多いエリアとの重なり シリコンバレーを中心に、高所得者層が多く居住しており、鮮魚・寿司など高単価商品ニーズが高まっています。 大型空き店舗の活用が進めやすい Kmart や Sears など、かつての大型ディスカウントストアの撤退により、広い売場面積を持つ空き物件が増えたこともアジア系スーパーにとっては追い風です。 アジア系店舗は約3,000㎡~5,000㎡と大型店が中心で、アメリカの一般的店舗よりも一回り大きい傾向があり、さらに総菜・生鮮・輸入食材とフードコートの複合フォーマットが多いため、「旧大型店舗をそのまま活用しやすい業態」として、出店機会が生まれやすい状況にあります。 アジア系スーパーマーケット主要4企業とその特徴 ここからは、アメリカ西海岸で存在感を増している代表的なアジア系スーパーチェーン4社の特徴を、簡単に整理します。 T&T Supermarket カナダ・バンクーバー店舗の様子 店舗サイズ:3,000㎡~7,000㎡ 台湾系移民がカナダで立ち上げたアジア系スーパーマーケットチェーンで、1993年にバンクーバーで創業しました。 現在は、カナダ最大の小売グループである Loblaw Companies の傘下に入っています。生鮮食品をはじめ、中華・日本・韓国など多国籍なアジア食品を幅広く扱い、店内にはベーカリーやフードホールも併設し、特にに巨大な鮮魚売場と活魚のライブ水槽がよく知られており、フードコートとあわせて「食のテーマパーク」とも評されています。 2025年11月時点でカナダ国内に30店舗を展開しており、2026年春にはカリフォルニア州サンノゼの Westgate Center 内の Walmart 跡地に約5,110㎡の大型店をオープンする予定です。さらに同年冬にはサンフランシスコ、2027年にはカリフォルニア州アーバインへの出店も計画されています。 99 Ranch Market カリフォルニア州店舗の様子 店舗サイズ:2,500㎡~4,000㎡ 1984年にカリフォルニア州ウェストミンスターで台湾系移民によって創業された、西海岸最大級のアジア系スーパーマーケットチェーンです。 店舗には、台湾・中華・ベトナムなどの料理が楽しめるフードコートを併設しています。中華系食品や台湾系総菜に加え、ベトナム・日本食品の品揃えも強化しており、水槽付き鮮魚コーナーではライブ調理も見ることができます。また、ローストダック専門売場も設けるなど、即食・中食ニーズにも対応しています。 2025年11月現在、63店舗を展開しており、そのうち42店舗がカリフォルニア州に位置しています。 H Mart カリフォルニア州店舗の様子 店舗サイズ:2,800㎡~5,100㎡ 1982年にニュージャージー州で創業した韓国系スーパーマーケットチェーンです。西海岸ではカリフォルニア州アーバイン、フラートン、ガーデングローブやサンフランシスコ・ベイエリアなどで出店を加速しており、近年急成長しています。 比較的若年層の来店比率が高く、店舗内でK-POPや韓国ドラマなどKカルチャー関連の映像・音楽を流す演出でも知られています。フードコートには冷麺、スンドゥブ、ビビンバなど本格的な韓国料理店を導入しており、韓国総菜や韓国コスメの品揃えも高い人気を集めています。 2025年11月現在、全米で85店舗を展開しており、そのうち18店舗がカリフォルニア州に位置しています。 Mitsuwa Marketplace カリフォルニア州店舗の様子 店舗サイズ:2,800㎡~3,700㎡ 1998年に旧ヤオハンUSAを母体としてブランドを再構築した日系スーパーマーケットで、カリフォルニア州トーランスに拠点を置いています。 ロサンゼルス近郊のトーランス、コスタメサ、アーバインのほか、サンディエゴやサンノゼなどに出店しており、2025年11月現在13店舗を展開、そのうち7店舗がカリフォルニア州に存在します。 日本食材・和惣菜に加えてラーメン店を併設している店舗もあり、和食の体験型スーパーとして、日本のお菓子や調味料、冷凍食品の品揃えも圧倒的です。 その他 他にもサンフランシスコ郊外のフレモント(Fremont)で人気の日系スーパーのOsaka Marketplaceが、2025年12月にフォスターシティ(Foster City)、2026年11月にプレザント・ヒル(Pleasant Hill)に新店舗をオープンすると発表し、地元誌のサン・フランシスコ・クロニクル(San Francisco Chronicle)等で取り上げられました。 まとめ もともと多文化都市であるサンフランシスコ地区のベイエリアで高品質な日本食材、総菜、ベーカリー、スイーツ等で人気の店舗でしたが、新たな3,200~3,900㎡の食の体験型店舗の追加ということで、地元のアジア系住民のみならず、和食ファンの一般消費者からも注目を浴びているということです。 アメリカ西海岸では、今後もアジア系・日系スーパーマーケットの進化が続きそうです。引き続き現地の最新動向や注目店舗の情報を継続して発信していきたいと思います。

H Mart(エイチマート)

H Martは韓国系のエスニックスーパーマーケットとして知られ、アジア食材の品揃えが厚いのが特徴です。乾物・調味料・麺・冷凍といったカテゴリが充実し、家庭での調理を前提にした食材がまとまって揃います。

加えて、惣菜や即食の売場が目立ちやすく、食材の調達と「そのまま食べる」選択肢が同じ店内で並びます。精肉は用途別・味付けなど調理提案に近い形で並ぶことが多く、惣菜や調味料へ自然に買い回りが広がる構成になりやすいです。

店の性格は、精肉・惣菜・調味・冷凍が近い距離でつながる点に出ます。主役になりやすい売場と、周辺カテゴリの組み合わせで買い物の流れが作られるタイプです。

公式HP(日本語対応) https://www.hmart.jp/

Mitsuwa Marketplace(ミツワ)

Mitsuwaは日系食材を中心に扱うスーパーマーケットとして知られ、日本の定番カテゴリ(米、調味料、乾物、冷凍、惣菜など)がまとまりやすいのが特徴です。日本の食材をまとめて揃えたい需要に応える構成になっています。

店舗によっては飲食や物販のテナントが入り、買い物が「食材の調達」だけでなく、食事やついで買いまで含む形になりやすい点も分かりやすいところです。食品売場とテナントが近い距離で共存し、滞在の仕方が広がります。

そのため、同じ日系でも「売場だけで完結する店」より、場としての使われ方が多様になりやすいチェーンです。食品と飲食の近さが、店の印象を決める要素になりやすくなります。

公式HP https://mitsuwa.com/

Marukai(マルカイ)

Marukaiは日系の普段使い寄りとして理解しやすく、調味料、乾物、麺類、冷凍など、日々の買い足しで使われる定番カテゴリが中心になりやすいのが特徴です。必要なものにアクセスしやすい棚構成になっている店が多いです。

惣菜の比重や、どのカテゴリを厚く取るかは店舗によって差が出ますが、全体としては日常用途の延長で使われる売場になりやすいです。定番食材の揃え方に店の性格が出ます。

前述のMitsuwaと比べると、テナントを含めた場づくりというより、日々の食材調達の実需に寄りやすいチェーンです。どのカテゴリが厚く、どこが標準かを見ると、店舗ごとの違いも把握しやすくなります。

公式HP http://marukai.com/

バリュー(ディスカウント/ノーフリル/まとめ買い)

価格を取りにいく領域は、装飾より運用が主役です。箱陳・簡易什器・省力オペなど、「どこを簡素化して価格を作るか」が明確に出ます。

Food 4 Less(フード・フォー・レス)

Food 4 Lessは、ディスカウント型のスーパーマーケットとしてロサンゼルス周辺でも店舗が多いチェーンです。必要な商品を幅広く揃えつつ、価格訴求を前面に出しやすい構成になっています。

売場は、装飾や演出よりも効率を優先した作りになりやすく、箱陳や簡易什器など、補充や運用が軽くなる陳列が目立ちます。標準的なスーパーマーケットと比べると、同じ日常品でも見せ方より回し方に寄ることで価格の出し方が変わります。

カテゴリごとに力の入れ方が分かれやすく、強く値頃感を出す売場と、標準の売場が併存します。どのカテゴリで価格を前に出しているかを見ると、店の性格がつかみやすくなります。

公式HP https://shop.food4less.com/

Smart & Final(スマート&ファイナル)

Smart & Finalは、家庭向けの買い物と事業用途の買い出しの両方に対応しやすい業態です。日常の食料品に加えて、ケース販売や大容量品が入りやすく、まとめて買う用途が店の前提になりやすいのが特徴です。

店内では、水物や紙製品など重い商材が目立ちやすく、入口からまとめ買いに寄せた棚構成が目立ちます。一般的なスーパーマーケットより容量が大きい商品が多く、倉庫型ほどの規模ではない一方で、買い方はまとめ買い寄りになります。

結果、標準的なスーパーマーケットと倉庫型の中間のような使われ方になりやすいチェーンです。日常品と大容量品が同じ店内でどう並んでいるかが、この業態の分かりやすい特徴になります。

公式HP https://www.smartandfinal.com/

Grocery Outlet(グロサリーアウトレット)

Grocery Outletは、一般的なスーパーマーケットのように定番品を厚く揃えるというより、仕入れのタイミングに応じた商品が店頭に並びやすいディスカウントです。値頃感を前面に出しやすく、「その時に安いものがある」ことが来店理由になりやすいタイプです。

そのため、品揃えが固定化しにくく、同じカテゴリでも並ぶ商品が入れ替わりやすいのが特徴です。買い方もいつもの定番を補充するというより、見つけたものを買うに寄りやすくなります。

売場ではお得感の訴求が強く、価格を前に出す見せ方になりがちです。定番中心の店と比べると、商品の入れ替わりを前提にした買い物体験になりやすい点がこの業態の性格です。

公式HP http://groceryoutlet.com/

こちらの記事もチェック

要注目!グロサリー・アウトレット

要注目!グロサリー・アウトレット

20年1月のメールマガジンで注目企業として取り上げたグロサリー・アウトレットは、圧倒的な低価格と日々変わる仕入れ商品による‘宝探し’感覚の買い物体験により右肩上がりに業績を伸ばしています。 仕入れ価格の高騰により、ウォルマートやターゲットですら業績に陰りが出た2022年度の第1四半期ですら、グロサリー・アウトレットは前年同期比で10.5%の売り上げ増を記録しました。 現在カリフォルニア州、ワシントン州、オレゴン州、ペンシルベニア州、アイダホ州、ネバダ州およびニュージャージー州にて418店舗を展開している同社は、オンライン注文への取り組みにも力を入れており、すでにインスタカート社との提携で、約400店舗からのグロサリーのデリバリーを進めていますが、更にウーバーイーツ社によるグロサリー・デリバリーを開始すると発表しました。 グロサリー・アウトレットあるいはウーバーイーツのアプリから注文したグロサリーの当日デリバリーをするもので、初回30ドル以上の注文は無料、あるいはウーバーイーツのメンバーシップ(Uber One)に登録すれば(月会費9.99ドル)何回でも15ドル以上の買い物であれば配送料無料になります。

倉庫型(会員制・業務向け)

倉庫型は「SKUを絞る」「塊で売る」「回転で稼ぐ」という全体最適が見どころです。売場だけでなく、レジ・動線・駐車場まで含めた設計意図が表に出ます。

Costco(コストコ)

Costcoは会員制の倉庫型業態で、商品数を絞り、大容量・ケース単位の購買を前提に成り立つモデルです。一般的なスーパーマーケットのように細かい選択肢を増やすより、厳選したSKUを大きく売る形が基本になります。

買い方は日々の少量購入より、一定期間分のまとめ買いに寄りやすく、同じカテゴリでもサイズが大きい商品が中心になります。食品と日用品が同じ導線で並びやすく、日常の必需品を一度に揃えることが店の使われ方として組み込まれています。

売場はパレット陳列や広い通路など、補充と回転を前提にした作りになりやすく、レジを含めて省力で処理できる構造が特徴になります。商品数を絞る代わりに、容量・回転・運用で価格と利便性を成立させるタイプです。

公式HP(US) https://www.costco.com/

Costco Business Center(コストコ ビジネスセンター)

Costco Business Centerは事業用途を意識したフォーマットで、通常のCostcoと比べて商品構成が大きく変わります。同じカテゴリでもケース構成や容量が業務寄りになりやすく、使う場面が家庭とは異なる商品が中心になります。

飲食店や小売店などの需要に寄るため、食品は業務で使いやすい規格の比重が上がり、消耗品やケース商品が厚くなりやすいです。家庭向けの「食卓の延長」というより、事業で「回すための買い出し」に向いた構成になります。

通常店と併せて見ると、同じ倉庫型でも「家庭向けのまとめ買い」と「業務向けのまとめ買い」で、カテゴリの置き方と容量の取り方が変わることが分かります。用途の違いが、そのまま売場の違いとして表れやすいフォーマットです。

マス・マーチャンダイザー(総合ディスカウント)

食品だけでなく、日用品・衣料・家電などを同一店舗で扱い、ワンストップで買わせる前提の業態です。食品SMとは売場の主語が異なるため、別枠で整理しておくと混線しにくくなります。

Walmart(ウォルマート)

Walmartは食品に加えて、日用品・衣料・家電などを同一店舗で扱う総合ディスカウントです。食品スーパーマーケットのように食品カテゴリの専門性を深めるというより、生活必需をまとめて揃えることを前提に店が組まれます。

店舗フォーマットは食品売場の比重が大きいWalmart Supercenterが中心で、立地条件に応じて別のフォーマットも組み合わされます。食品と日用品が同じ買い物の中でつながりやすく、日常の買い足しとまとめ買いが同居しやすい棚構成になります。

近年は新店・転換・改装の計画と合わせて、次世代型店舗(Store of the Future)として店内のデジタル化や受け取り・配送の強化が語られることが増えています。デジタル棚札の導入、受け取り導線の整備、店舗レイアウトの刷新など、「商品」だけでなく「買い物の手順」を更新する方向性が見えます。

公式HP https://www.walmart.com/

まとめ

ロサンゼルスのスーパーマーケットは、価格帯・業態の振れ幅が大きく、売場の主役(中食、PB、生鮮、オペレーション)がチェーンごとに分かれやすい市場です。今回はその全体像を、価格帯別に整理しました。

視察の段取りとしては、まず生活インフラ型(標準SM)で「基準線」を作り、次にプレミアム/ナチュラルで高単価の成立要因(情報量・即食・提案)を確認し、エスニックで部門連動(精肉・惣菜・調味・冷凍)を押さえると、短い滞在でも論点がぶれにくくなります。余力があれば、バリュー(ディスカウント)や倉庫型で、省力オペやSKU設計の考え方まで確認しておくと整理が締まります。

なお、同一チェーンでも都市型/郊外型で売場配分が変わるため、最終的には訪問店舗の商圏と店舗規模を前提に読み解くのがポイントです。各社のストアロケーターで対象店舗を絞り込んだうえで、テーマ(中食/PB/生鮮/オペ)に合わせて回り方を組み立てると、学びを回収しやすくなります。

流通視察ドットコムの海外視察・研修のご案内

流通視察ドットコムでは、流通コーディネーターとともに現地のショッピングセンターやスーパーマーケットを視察するプログラムをはじめ、海外研修の企画・運営をサポートしています。

効率よく、見どころをおさえた視察先を厳選し、1名からお申し込み可能な視察ツアーや、自社のみでの視察・海外研修向けのオーダーメイドプランも取り扱っております。詳しくは「海外視察・研修のご案内」ページをご覧ください。

イメージ画像
流通視察ドットコム

の海外視察・研修情報

海外視察の企画と渡航手配を一括サポートするサービスをご用意しています。
長年の実績を元にした業種・業態に応じた企画と実施で、お客様の現地滞在
を最大限サポートし、有意義な時間と体験を生み出します。

MAIL MAGAZINE

無料メルマガ登録

海外流通事情の最新情報や流通視察ツアー情報などいち早く無料でお届けします!
メルマガ登録はこちら
CONTACT

ご相談・お問合せ

サービスに関するご相談や質問に関して、
お気軽にお問い合わせください。
ご相談・お問合せはこちら