食品マーケティング協会 FMI(Food Industry Association)とNielsenIQによる最新レポートによると、アメリカのオンライン食品販売は、2028年に約4,500億~5,000億ドル規模*に達する見通しということです。(参考:2025年は約1,850憶ドル)
特に注目すべきは、オンラインが単なる補完チャネルではなく、食品市場全体の成長の約7割を牽引する主要エンジンになりつつあるという点です。
さらに、買物客の約94%がオンラインと店舗を併用するオムニチャネル化が進んでおり、ECとリアルの境界は急速に消失しているようです。
一方、この成長の裏側ではリアル店舗の構造的縮小が進行しています。
世界最大級の金融機関UBSの分析によると、今後5年間で米国の小売店舗は4万店以上が閉鎖される可能性があるということです。
特に百貨店や専門店など、従来型の業態が大きな影響を受けるとされ、ECの拡大に加え、AI活用による効率化やコスト構造の変化も背景にあります。
「オンライン食品市場の成長」と「リアル店舗の縮小」
この2つの動きには明確な因果関係があるということです。流れを整理してみます。
EC成長 ⇒ 来店頻度低下
オムニチャネル化 ⇒ 店舗の役割の変化 (販売拠点から配送拠点へ)
デジタル投資負担額 ⇒ 不採算店舗の整理
このように、店舗数の縮小とデジタル強化が同時並行で進んでいます。
オンライン食品市場の急拡大は、小売の成長要因であると同時に、リアル店舗の淘汰を加速させています。
今後は店舗数ではなく店舗の役割が競争軸となり、デジタルと融合した店舗戦略を持つ企業のみが生き残る時代に入ったと言えるようです。