最新!2023年米国食品小売企業売上ランキング

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2022年7月の弊社メールマガジン「最新 2022年米国食品小売企業売上ランキング」にて、アメリカ小売業界誌大手プログレッシブ・グローサー(Progressive Grocer)誌が集計したアメリカに店舗を持つ食品および消耗品(food and consumables)を取り扱う小売企業の2022年度版売上高ランキングを紹介しましたが、最新の2023年度版ランキングが発表されましたのでご報告します。

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最新版!2022年米国食品小売企業売上ランキング

最新版!2022年米国食品小売企業売上ランキング

2021年6月の弊社メールマガジン「発表!米国食品小売企業売上ランキング2021」で、アメリカ小売業界誌大手プログレッシブ・グローサー(Progressive Grocer)誌が集計したアメリカに店舗を持つ食品および消耗品(food and consumables)を取り扱う小売企業の売上高ランキングを紹介しましたが、最新の2022年度版ランキングが発表されました。 2021年ランキングにおいて、ランクインした企業の売上高合計額は、その前の年から11.6%伸びて2.112兆ドルという記録的な結果でした。今回も断続的なパンデミックによる影響を受けながらも、更に昨年比で約11%売上げが伸び、100社合計の売上高は2.275兆ドルとなりました。 以下最新の売上高トップ20企業と、その他主要企業のランキングです。 順位企業名売上高(100 万ドル)前年数値伸び率店舗数1ウォルマート(Walmart US)393247 369963 6.29%4742 2アマゾン(Amazon) #ホールフーズ含む239150 213573 11.98%662 3コストコ(Costco)141398 122142 15.77%564 4クローガー(The Kroger Co)137888 132498 4.07%2726 5ウォルグリーンズ(Walgreens Boots Alliance)112005 107701 4.00%8965 6ターゲット(Target)106005 93561 13.30%1926 7CVSヘルス(CVS Health)100105 91198 9.77%9939 8サムズ・クラブ(Sam’s Club)73556 63910 15.09%600 9アルバートソンズ(Albertsons Cos.)71887 69690 3.15%2278 10アホールド・デレーズ・アメリカ(Ahold Delhaize USA)53699 51838 3.59%2048 11ロブロウ(Loblaw Companies Ltd)52269 51859 0.79%2439 12パブリクス(Publix Super Markets)47997 44864 6.98%1293 13セブン‐イレブン(7-Eleven Inc.)41034 17801 130.52%12973 14ウォルマート・メキシコ(Walmart de Mexico)35965 32642 10.18%2755 15ダラー・ゼネラル(Dollar General)34200 33746 1.35%18130 16エイチ・イー・バット(H-E-B)34000 31800 6.92%420 17C&Sホールセール(C&S Wholesale Grocers)33022 31450 5.00%7700 18アリマンタション・クシュタール(Alimentation Couche-Tard)31128 37843 ▲17.74%7076 19コストコ・カナダ(Costco Canada)27298 24434 11.72%105 20マイヤー(Meijer Inc.)25457 24157 5.38%258 ※Progressive Grocerデータより このデータはアメリカ以外に本社を持つ企業であっても、アメリカ国内でビジネスを展開している全ての小売企業を対象としています。 今回最も売上伸び率が高かったのはセブン‐イレブンの130.52%で、昨年の25位から13位に躍進しました。 最大の要因はアメリカ石油精製大手のマラソン・ペトロリウムのコンビニ事業「スピードウェイ」の買収が、アメリカ連邦取引委員会(FTC)により正式に承認されたことがあげられます。 昨年43.28%という驚異的な伸び率を記録したアマゾンは、今回11.98%増と伸び率は大きく鈍化したものの安定した結果となっており、トップを走るウォルマートに徐々に近づいています。 ウォルマートの売上高は2年前の時点でアマゾンの約2.2倍でしたが、昨年1.68倍まで縮み、今回は僅かではありますが、1.64倍となりました。 Eコマース市場分析企業大手であるEdge by Ascential社の市場調査部門のRetail Insightが昨年発表したレポートで、2025年までにアマゾンがウォルマートを抜いて世界最大の小売企業になるだろうと予測したことは昨年のメールマガジンでもご報告した通りですが、このトップ2の争いにはこれからも目が離せません。 続いて21位以下の主な企業のランキングは以下の通りです。 順位企業名売上高(100 万ドル)前年数値伸び率店舗数24アルディ(Aldi US)18200 17056 6.71%2166 27トレーダー・ジョーズ(Trader joe’s Co)14900 14100 5.67%530 30ハイヴィー(Hy-Vee Food Stores Inc.)12300 11150 10.31%285 34ウェグマンズ(Wegmans Food Markets Inc.)11200 10695 4.72%106 45ウィンコ・フーズ(Winco Foods Inc.)8100 7795 3.91%131 89リドル(Lidl U.S.)1275 1025 24.39%170 アルディは昨年の売上高から6.71%伸びましたが、順位は昨年と変わりませんでした。 アルディは現在アメリカ国内では約2,100店舗を展開していますが、2022年中にウォルマート、クローガーに次いで店舗数でアメリカ3番目になると見られています。 アルディ最大のライバルで、2年前に初ランクインしたリドルは、前回の31.58%に続き今回も24.39% という急成長を続け、昨年の96位から89位にランクアップしています。 店舗数も昨年の125店舗から170店舗まで拡大しました。   ドイツ生まれのアルディとリドルの競争は今後も大きな注目ポイントとなりそうです。 (2022.7.11配信/記事作成:イオンコンパス(株)営業戦略部)

昨年ランクインした企業の売上高合計額は前年比で11.6%伸びて、2.112兆ドルという記録的な結果でしたが、90回目の節目となる今回の統計結果は前年比で11.94%アップして売上高合計2.49兆ドルと昨年を更に上回る記録的な結果となりました。

以下最新の売上高トップ20企業と、その他主要企業のランキング結果です。

順位企業名売上高
(100万ドル)
前年数値伸び率店舗数
1ウォルマート(Walmart US)420600 393247 6.96%5317
2アマゾン(Amazon) 
#ホールフーズ含む
238967 239150 ▲0.08%600
3コストコ(Costco)165294 141398 16.90%578
4クローガー(The Kroger Co)148258 137888 7.52%2719
5ウォルグリーンズ
(Walgreens Boots Alliance)
132703 132509 0.15%8756
6ターゲット(Target)109120 106005 2.94%1948
7CVSヘルス(CVS Health)106594 100105 6.48%7795
8サムズ・クラブ(Sam’s Club)84345 73556 14.67%600
9アルバートソンズ(Albertsons Cos.)77600 71887 7.95%2271
10アホールド・デレーズ・アメリカ
(Ahold Delhaize USA)
57959 53699 7.93%2051
11ロブロウ(Loblaw Companies Ltd)56504 52269 8.10%2742
12パブリクス(Publix Super Markets)54500 47997 13.55%1334
13アリマンタション・クシュタール
(Alimentation Couche-Tard)
41754 31128 34.14%5714
14ウォルマート・メキシコ
(Walmart de Mexico)
40496 35964 12.60%3744
15エイチ・イー・バット(H-E-B)38900 34000 14.41%420
16ダラー・ゼネラル
(Dollar General)
37844 34220 10.59%19104
17C&Sホールセール
(C&S Wholesale Grocers)
34700 33022 5.08%637
18コストコ・カナダ
(Costco Canada)
31675 27298 16.03%107
19エンパイヤ・カンパニー
(Empire Company Ltd)
30162 28268 6.70%1600
20ユナイテッド・ナチュラル・フーズ
(United Natural Foods Inc.)
28928 26950 7.34%73
※Progressive Grocerデータより

このランキングは、アメリカ以外に本社を持っていてもアメリカ国内でビジネスを展開している小売企業は対象にしています。

上位12社のランキングは昨年と全く変動がありませんでしたが、唯一2位のアマゾンだけが昨年から売り上げを落としています。 

これは、昨年から続く実店舗ビジネスの改革が大きく影響しており、特にアマゾンゴーおよびアマゾンフレッシュ店舗の閉店ラッシュが今回の結果に響いているようです。

2年前に43.28%という驚異的な伸び率を記録し、前回も11.98%と順調に売上高を伸ばしていたアマゾンですが、来年の結果に注目したいと思います。続いて21位以降の主な企業のランキングは以下の通りです。

順位企業名売上高
(100万ドル)
前年数値伸び率店舗数
26アルディ(Aldi US)20565 18200 12.99%2285
29ウェイクファーン・フー
(Wakefern Food Corp.)
18300 17800 2.81%362
30トレーダー・ジョーズ
(Trader Joe’s)
16543 14900 11.03%544
36ハイ・ヴィー(Hy-Vee)12785 12100 5.66%285
37ウェグマンズ(Wegmans)12300 11200 9.82%110
42ウィンコ・フーズ(WinCo Foods)9500 8400 13.10%139
51スプラウツ・ファーマーズ・マーケット
(Sprouts Farmers Market)
6404 6099 5.00%386
91リドル(Lidl)1275 1100 15.91%177

昨年注目企業として取り上げたドイツ生まれの2つの企業ですが、アルディは、昨年の24位から順位を落としているものの、売上高伸び率は12.99%と安定しており、店舗数も約120店舗増加しました。

またもう一つの注目企業リドルも、昨年の89位から91位に順位を落としましたが、売上高は15.91%アップと順調に伸びています。今後もこの2社は注目企業としてフォローして行きたいと思います。

コロナ禍以降の消費者の生活はリモートワークやオンラインでの購買行動へ移行するなど大きく変化してきました。
今回の統計を行っているプログレッシブ・グローサー誌は、今後小売企業が生き残っていくための重要な指針のひとつとして、テクノロジーを活用してコストを削減し、最大限の効率化を行い、更に顧客ロイヤルティを向上させる必要があると述べています。

買い物代行最大手のインスタカート(Instacart)社は、今年の3月からOpenAI社のChatGPTチャットボット技術を同社食料品デリバリーアプリに搭載し、ユーザーにレシピの提案や必要な材料の選択をスムーズに行えるサービスを提供しており、今後も同社アプリの充実化を図ることで顧客ロイヤルティのアップにつなげていきたいと発表しました。

また、アメリカのデータマーケティング大手のマークル(Merkle)社の最新レポートでも、近年消費者の間でプライバシー侵害への懸念が高まっている反面、消費者の90%以上は自分向けのパーソナライズされた提案を高く評価しているという結果も報告されており、今後もより最適なパーソナライゼーションを提案できる企業が結果を残していくだろうと結論付けています。

売上高という最も分かりやすい今回のランキングでしたが、今後も様々な角度から見た最新情報をご報告したいと思います。

(2023.7.20配信/記事作成:イオンコンパス(株)営業戦略部)

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