ホールフーズ 2021年食のトレンド予測

新型コロナウイルス感染症は世界中で拡大しており、いまだ収束の見込みが立っていない状況です。日本と同様に感染第3波に襲われているアメリカでは、一日の感染者数が20万人を超える日もあり、疾病対策予防センター(CDC)の最新のデータ(12月07日)では、直近の1週間における一日の平均感染者数が196,500人に上っています。これは日本の厚生労働省が12月08日までの日本国内における総感染者数として発表している163,929人を一日で超えてしまうという大変な状況となっています。

このような状況の中、アマゾン傘下のホールフーズ・マーケットが、今年で6回目となる「食のトレンド予測」を発表していますのでご紹介します。同社では毎年秋頃に、バイヤーなど50人を超える食の専門家たちから構成されるトレンド・カウンシルという部署が中心となり、翌年の食品トレンドを予測し発表しています。

今回のトレンド予測では、新型コロナウイルス感染症がアメリカ国民の日常生活に与えた大きな影響が随所に反映しているのが大きな特徴です。例えば、自宅で料理をする機会が大幅に増えたことにより、今まで以上にヘルス&ウェルネスに関連した食品や食材を購入する傾向が強まっているいうことが挙げられます。

同社のマーケティング代表によりますと、食のトレンドはいつの時代もその時の世相を反映するものとなりますが、2021年はその傾向がより鮮明になっているということです。

1

Well-Being is served (ウェルビーイングの提供)

グロサリーストア内の食品とサプリメントの境界線があいまいになってきており、この傾向は2021年により加速すると予測しています。サプリメントに含まれる成分や効果を食品から得ることができるブロスやザワークラウト、免疫機能を促進するビタミンC、キノコ類やアダプトゲンなどの機能成分を含むスーパーフード等が拡大すると見られます。

2

Epic Breakfast Every Day (手の込んだ朝食) 

在宅勤務が増えたことで、今まで軽く済まされてきた朝食が見直され、サプライヤーからも朝食向けの革新的な食材が提供され始めています。緑豆から作ったエッグバイト等の卵料理や、肉を使わないソーセージなどが一日の始まりとなる朝食の新たなトレンドとなるということです。

3

Basics on Fire (ベーシック食品の変化に注目)

自宅キッチンで過ごす時間が増え、キッチンに常備されているパスタ、パスタソース、スパイスなどの定番アイテムに対して新たな変化を求める傾向が強くなっていることから、定番アイテムでありながら変化を感じられる食材が注目されると予想しています。

4

Coffe Beyond the Muc (マグカップを超えたコーヒー)

マグカップに淹れて飲むコーヒーだけではなく、コーヒー風味のスナックバー、グラノーラ、スムージー、ヨーグルトなど、コーヒーを原料とした食材やコーヒー風味のお酒がトレンドになると予測しています。

5

Baby Food, All Grown Up (進化した離乳食)

従来のパウチ入り離乳食の選択肢が大幅に広がると予測されています。ルバーブ、ローズマリー、紫ニンジン、亜麻仁等のスーパーフードを材料とした離乳食に注目が集まるとしています。

6

Upcycled Foods (アップサイクル食品)

従来であれば廃棄されていた茎や葉っぱ、皮などを食材として利用したパッケージ食品がトレンドになると予測しています。食品廃棄物の削減は全てのメーカーおよび小売店にとって無視できない社会的課題となっておりますが、2021年は今まで廃棄されていた材料によって製品化されたアップサイクル食品に注目です。

7

Oil Change (オイルへのこだわり)

在宅で料理する機会が増え、料理やサラダドレッシングに使うオイルに対して、今までになかったフレーバーが求められるようになっているということです。胡桃やカボチャの種から作ったオイル、ひまわり油等独自のレシピを作るためのオイルの選択肢が広がると予想しています。

8

Boozed-up Booch (新たな酔い方)

2018年にハード・セルツアー‘と呼ばれるビールとは違ったアルコール炭酸飲料がトレンドとなり、現在でも多くの種類のものが市場に出回っているように、2021年にCombucha(紅茶キノコ)をベースとしたグルテンフリーのアルコール飲料が市場で人気になるだろうと予測しています。

9

The Mighty Chickpea (ひよこ豆の拡大)

様々な用途に利用できるカリフラワーが現在ではアメリカの食卓の定番食品となっていますが、2021年にはオールマイティな使い方の可能なひよこ豆が新たなトレンドになると予測しています。繊維と植物たんぱく質の豊富なひよこ豆を原料とした豆腐、フラワー(粉)やシリアルの原料としても食卓に上る機会が増えるとしています。

10

Fruit and Veggie Jerky (フルーツや野菜のジャーキー)

従来のような肉のジャーキーだけではなく、キノコを含むあらゆる野菜やフルーツを常温保存食品としたジャーキー食品が2021年の大きなトレンドになるだろうと予測しています。すでに唐辛子、塩、ショウガ、カカオ風味などのジャーキーに人気が集まっていますが、来年は更に拡大すると見られています。

なお、ホールフーズのホームページでは、今回紹介しているトレンドに沿った商品をいくつかピックアップして紹介しています。

https://media.wholefoodsmarket.com/whole-foods-market-forecasts-top-10-food-trends-for-2021

今回のトレンド予測がどのくらい現実のものとなるのか、当社でも注目していきたいと思います。                 また、昨年11月には2020年のトレンド予測を本メールマガジンで配信しております。新型コロナウイルスという予想外の災禍に襲われた一年でしたが、前回の予測が実際のトレンドになっているのか、昨年のランキングもぜひ改めてご覧ください。


(2020.12.15配信/記事作成:イオンコンパス(株)営業戦略部)

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