アメリカ渡航に必須の電子渡航認証(ESTA)の申請手数料が従来の 21 ドルから 40ドル に引き上げられることが、米国税関・国境警備局(CBP)および連邦官報によって正式に決まり、2025年9月30日(米国時間)に改訂が実施されました。
制度変更の背景
背景には米国の新法「One Big Beautiful Bill(H.R.1)」があり、従来の旅行促進費と運用費に加えて「財務基金拠出」が新設され、合計額が倍近くになりました。
| 項目 | 改定前 | 改定後 | 増額分 |
| ESTA申請料 | $21 | $40 | +$19 |
| (内訳) | 旅行促進 $17 + 運用 $4 | 旅行促進 $17 + 運用 $10 + 財務基金 $13 | 運用手数料 + 財務基金分で上乗せ |
| 日本円目安※ | 約 ¥3,000前後 | 約 ¥6,000前後 | +¥3,000前後 |
日本円換算ではおよそ3,000円から6,000円程度(2025年10月時点)への増額となり、個人旅行や企業の海外視察や出張を行う際の固定コストが上昇します。
改定前に申請済みであれば追加費用なし
ESTAは承認後2年間(もしくはパスポートの有効期限まで)利用できる仕組みです。このため、改定前にすでに申請を済ませていた方は、有効期限が切れるまでは新料金を支払う必要はありません。次回の更新タイミングまでは費用増の影響を受けずに、これまで通り渡航が可能となっています。
ESTA申請時の注意点
ESTAの申請と支払いを完了しても、「承認(Approval)」が表示されるまでには一定の時間を要します。そのため、渡航予定日まで十分な余裕をもって申請することが重要です。承認は早ければ数時間以内に完了することもありますが、場合によっては翌日以降になることもあります。米国税関・国境警備局(CBP)は、出発の少なくとも72時間前までの申請を推奨しています。
また、ESTAの申請は公式サイト以外にも、手続き画面を分かりやすく見せてサービスを提供する「代行サイト」が多く存在します。これらを通じても申請自体は可能ですが、申請料40ドルに加えて数千円規模の手数料が上乗せされることがあります。一方で、以下のESTA申請公式サイトから直接手続きを行えば手数料は不要ですので、公式サイトの利用を強くおすすめします。日本語にも対応しています。