
アメリカのバリューチェーン大手のダラー・ツリー(Dollar Tree)は、2025年7月7日、傘下のファミリー・ダラー(Family Dollar)事業をBrigade Capital ManagementおよびMacellum Capital Managementに売却したと発表しました。売却額は約10億750万ドル(調整前)で、純収益はおよそ8億ドルと見込まれています。
■ファミリー・ダラー https://www.familydollar.com/(公式WEBページ)
今回の売却により、ダラー・ツリーは単独企業としての方向性を明確にし、品揃えの拡充、新規店舗の展開、新たな顧客層の獲得といった戦略に注力していく方針とのことです。
2014年にダラー・ツリーは約85億ドルでファミリー・ダラーを買収しましたが、買収以降は業績低迷が続いており、最近では店舗の老朽化や商品構成の見直しが課題となっていました。
2024年には不採算店舗の大量閉鎖(約1,000店)を発表し、構造改革に着手していました。今回の動きは、ドルインフレ環境下でのコスト増加や競争激化を背景に、ダラー・ツリーが本業である「Dollar Tree」ブランドへの集中と、全体のポートフォリオ最適化を進める一環とみられます。