発表!2019年全米小売業売上高ランキング

小売業の様々なランキングの中でも毎年特に注目を集めているのがNRF(全米小売業協会)による全米小売業ランキング。

先日、2019年版が発表されましたのでご紹介いたします。

 

2019年

順位

昨年

順位

全米小売業売上高ンキング

売上高(全米)

単位(10億ドル)

1

1

ウォルマート

$387.66

2

3

アマゾン

$120.93

3

2

クローガー

$119.70

4

4

コストコ

$101.43

5

6

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス

$98.39

6

5

ザ・ホームデポ

$97.27

7

7

CVSヘルスコーポレーション

$83.79

8

8

ターゲット

$74.48

9

9

ロウズ

$64.09

10

10

アルバートソンズ

$59.71

11

12

アップルストアーズ/アイチューンズ

$47.27

12

11

ロイヤルアホールド・デレーズUSA

$43.80

13

13

ベストバイ

$39.19

14

14

マクドナルド

$38.53

15

15

パブリクス

$36.52

16

16

TJX

$29.59

17

17

アルディ

$28.78

18

19

ダラーゼネラル

$25.63

19

18

メイシーズ

$24.90

20

20

H-E-B

$24.02

21

21

ダラーツリー

$22.48

22

24

ベライゾン・ワイヤレス

$22.26

23

23

コールズ

$19.17

24

25

YUM!ブランズ

$18.63

25

26

マイヤー

$17.69

26

28

スターバックス

$17.41

27

27

エース・ハードウェア

$17.32

28

29

ウェイクファーン/ショップライト

$16.57

29

32

セブン・イレブン

$16.51

30

35

AT&T ワイヤレス

$16.41

2019年版のランキングのトップ10企業は昨年と変わらず、順位の入れ替わりのみとなりました。今回初めて2位となったアマゾンは、一昨年が7位、昨年が3位と順位を上げてきており、1位のウォルマートには及びませんが、小売業界では最も破壊力・影響力のある企業です。アマゾンはありとあらゆるベンダーやサプライヤーからの商品をオンラインと実店舗の両方で販売しています。さらに、アマゾンは電子書籍や出版物、デジタルミュージックやビデオ、ストリーミングエンターテイメントなど、目に見えない商品やサービスを販売しています。サービスの提供が小売業となるかについては議論があるようですが、売り上げの伸びているサービスの提供に小売業が進出することは多くの小売企業でありえることであろうとされています。

1位のウォルマートは、小売業界の王者であるために様々な取り組みを行っています。昨年から照明の照度を上げる、通路を拡大する、セルフチェックアウトを導入するなどの取り組みを行っており、今年は500店舗で同様の取り組みを実施する予定となっています。また、店舗清掃ロボット、対話型ディスプレイの設置、AIを活用した店舗棚の在庫管理のテストも行っています。

ランキング上位を守る企業も、積極的に消費者ニーズに合わせた取り組みを行っており、今後のアマゾンの成長と共に引き続き注目していきたいと思います。

 

(2019.07.16配信)

 

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2019年の受賞SC決定!国際SC協会ヨーロッパアワード

ICSC(International Council of Shopping Centers 国際ショッピングセンター協会)がカテゴリー別に選定する賞で、ヨーロッパ内の受賞SCが発表されました。ICSCの表彰は1977年から40年続く、歴史ある賞です。各受賞SCの概要と合わせ、改装/拡張大型・超大型SCの部門で入賞したドイツ・ミュンヘンの「ペップ・アインカウフスツェントゥルム」とフィンランド・エスポーの「イソ・オメナ」を ご紹介します。

 

pep-Einkaufszentrum ペップ・アインカウフスツェントゥルム ※改装/拡張(大型SC)部門 表彰

PEPはミュンヘンの南東部にある既存店で、ドイツのショッピングセンターの中でも業績の最も良い施設として位置付けられています。2年をかけた改装と拡張には8,500万ユーロ(約104億2,000万円)が投資されました。具体的には、約8,000uの拡張、SC内の全体的なインテリアの刷新などを実施しています。更に、暖色系の色調や、休憩やラウンジスペースの強化、特徴的な照明コンセプトも採用されており、ガラスのドームに覆われた広場スペースには目を引くライティングやデザインの要素が盛り込まれています。

Iso Omena イソ・オメナ ※改装/拡張(超大型SC)部門 金賞、RESOURCE賞 

イソ・オメナはGLA(総賃貸可能面積)として約40,000uを確保するため、2億7000万ユーロ(約303億9,000万円)をかけて、4年間にも及ぶ拡張と再開発プロジェクトを実施しました。このプロジェクトの目玉は、フィンランドでは初めとなる3,000席を新たに設けたダイニングエリアの「M.E.E.T(meet, eat, enjoy, together)」であり、更には6,000uの図書館、健康センター等の公共施設が入居していることです。

 

カテゴリー:新店(小型/中型SC

SC名

(REGENERATION賞)
Catharinasteeg
カナリーナステーグ

(金賞)
Muse
ミューズ

国・地域

オランダ、ライデン

フランス、メッツ

ディベロッパー

MRP Development

Apsys

総賃貸面積

5,246u

37,025u

テナント数

10

115

主なテナント

H&M, Zara Home, Via Mio, O’Shop,
 Barista Café and Yoghurt Barn

Primark, Uniqlo, Carrefour Market, Habitat,
Superdry, Sephora,Nyx, Hema,

HP

http://catharinasteeg.nl/

https://www.muse-metz.fr/

 

カテゴリー:新店(大型SC

SC名

(金賞)
Adigeo
アディゲオ


Forum Gdańsk
フォーラム・グダニスク

国・地域

イタリア、ヴェローナ

ポーランド、グダニスク

ディベロッパー

ECE in cooperation with CDS Holding SpA
 (Erbusco BS)

Multi Poland

総賃貸面積

47,000u

62,000u

テナント数

132

205

主なテナント

Primark, ZARA, H&M, Media World and Interspar

Reserved, Cropp House, Mohito, Sinsay,
Helios Cinema, VAN GRAAF,TK Maxx, H&M,

HP

https://www.adigeo.com/

https://forumgdansk.pl/

 カテゴリー:既存店(超大型SC

SC名

Highcross ハイクロス

国・地域

英国、レチェスター

ディベロッパー

Hammerson plc

総賃貸面積

97,519u

テナント数

152

主なテナント

Apple, John Lewis, Debenhams, Zara, Hugo Boss, Next, H&M, Topshop, Superdry, River Island

HP

https://www.highcrossleicester.com/

カテゴリー:改装/拡張(小型/中型SC)

SC名


Smart Park
スマート・パーク

(金賞)
CascaiShopping
カスカイショッピング

国・地域

ギリシャ、アテネ

ポルトガル、カスカイス

ディベロッパー

REDS S.A. (Yialou Emporiki & Touristiki S.A.)

Sonae Sierra and Multiplan

総賃貸面積

35,764u

73,801u

テナント数

60

199

主なテナント

Zara, Jumbo, Sklavenitis, Hondos Center

Area, C&A, Bershka, Continente hypermarket,

HP

http://www.smartpark.com.gr/

https://www.cascaishopping.pt/

カテゴリー:改装/拡張(大型SC/超大型SC)

SC名

(大型)
pep-Einkaufszentrum
ペップ・アインカウフスツェントゥルム

(超大型:金賞、RESOURCE賞)
Iso Omena
イソ・オメナ

国・地域

ドイツ、ミュンヘン

フィンランド、エスポー

ディベロッパー

ECE Projektmanagement GmbH & Co. KG

Citycon Oyj

総賃貸面積

70,100u

101,200u

テナント数

138

469

主なテナント

eek&Cloppenburg, H&M, C&A, Kaufland

Hypermarkets Citymarket and Prisma

HP

https://www.pep-muenchen.de/

https://www.isoomena.fi/

(出典:ICSC公式HP, “2019 European Shopping Centre Awards Winners”より)

ICSCにはヨーロッパ・アワードの他にも、アジア・パシフィック・アワードなどの地域ごとのアワード、デザインや持続可能性(サステイナビリティ)に関するアワードなどがあります。今後も各地域の受賞SCに注目していきたいと思います。

 

(2019.07.01配信)

 

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米国スーパーのプラスチックごみ削減ランキング

プラスチックごみの削減は、いまや世界的に取り組むべき喫緊の課題として取り上げられています。

全世界で一年間に排出されるプラスチックごみは3億トンを超えていると言われており、環境省のデータでは日本は年間900万トン以上のプラスチックごみを排出しているということです。

アメリカ合衆国環境保護庁(EPA – United States Environment Protection Agency)のデータによると、2015年のアメリカのプラスチックごみの排出量は約3,450万トンということで、リサイクル率はわずか9.1%、埋め立てに利用されるのも26%ということで、早急なプラスチック製品そのものの削減が重要だとしています。

 

このような状況の中で、ワシントンD.C.を拠点とする国際的環境NGO組織であるグリーンピース(Greenpeace)が、今回初めての取り組みとして、アメリカを代表するスーパーマーケットチェーン20社を対象にして、プラスチックごみの削減への取り組み状況を調査し、「2019 Supermarket Plastics Scorecard」というタイトルでポイントランキングを発表しています。


上位10社のランキングは以下の通りです。

 19061401.jpg

※グリーンピースデータより

 

今回グリーンピースは、特に使い捨てプラスチックごみに対する各企業の取り組みを、以下の4つの項目をそれぞれ100ポイントを満点として評価し、その平均値を出しているということです。

@     プラスチックごみ削減に対する企業方針

A     実際に実行されている削減への取り組み

B     削減のための独自の仕組みづくり

C     削減への取り組み方針や仕組み等の情報公開(透明性)

 

昨年4月のメールマガジン「米国小売店の食品廃棄通知表」で最低ランクだったアルディが、今回34.6ポイントでトップになりました。

ただ驚くことに、今回のこのスコアは100ポイントを満点としているということで、グリーンピースによると、今回の評価を行う際に、最低限の‘合格’ラインを40ポイントに設定したということですが、トップのアルディでさえその合格ラインに到達しないという結果になりました。

言い換えると、プラスチックごみの削減は一朝一夕でできるようなものではなく、今後多くの企業努力を重ねていかない限り、この問題は到底改善されないものだと言えるのかもしれません。

今回合格ラインに到達していないとはいえ、トップになったアルディが、他社よりも優れていたのは、具体的な削減目標を数値と共に設定し、広く消費者をはじめ一般に公開しているという点ということで、この情報公開(透明性)の部分で53.2ポイントという比較的高い評価を得ています。

アルディは販売している商品の90%以上が自社商品(プライベートブランド)ということで知られていますが、同社は今年の4月に、2025年までに達成する具体的な削減プランを以下の通り発表しました。

・2025年までに全ての自社製品のパッケージをリユース、リサイクルあるいはコンポスト可能なものに変更する

・2025年までに自社製品を含むすべての商品のパッケージ自体を15%削減する

・2020年までに自社製品を含むすべての商品のパッケージをハウツー・リサイクル(How2Recycle)【※】認証のものに限定する

【※】How2Recyle : リサイクルが可能な製品にラベルを貼ることで、消費者に正しいリサイクル方法をわかりやすく案内するというプロジェクト推進団体

アルディは、2018年1年間でプラスチックをはじめ、紙類、段ボール、メタル等約25万トン以上のリサイクルを実行しているということで、環境先進国ドイツの企業らしさを発揮しているのではないでしょうか?

北米35州で約1,900店舗を展開するアルディは、現在約53億ドルを投じた5か年計画の真っ只中で2022年までに店舗数を2,500店舗まで増やし、ウォルマートとクローガーに次いで店舗数で3番目の地位を狙っていますが、その計画の重要な項目の一つとして今回のプラスチック削減を含めた環境への対応というのも含まれているということです。

 

ちなみに以下は11位から20位までのスコアです。

 19061402.jpg

今回グリーンピースにより実施されたプラスチックごみ削減への取り組み評価は、前述の通り初めての試みとなりましたが、今後も定例で調査が行われていくようですので、引き続き注目をしていきたいと思います。

 

(2019.6.17配信)

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米国食品小売企業売り上げランキング2019

アメリカの小売り業界誌大手のProgressive Grocer(プログレッシブ・グローサー)が発表した、米国食品小売企業の年間売上高ランキングのトップ25企業をご紹介します。このランキングは、世界的な調査会社であるニールセン社の中の小売消費者動向を調査しているTDLinx社が集計したものが基となっているランキングです。今回のデータ集計は年間200万ドル以上の売り上げのある、スーパーマーケットに分類される企業を対象としており、コンビニ、ドラッグ等の売上は含まれていません。そのため、コストコ、サムズ・クラブやBJ‘Sホールセールクラブなどは集計の対象外となっています。

 

1〜6位までの企業は昨年のランキングから変化はありませんが、7位以降は特に独立系の小売企業の躍進が見られましたので、詳しくご紹介させていただきます。

 

まず、トップ10企業の昨年からの大きな変動は、7位にランクインしたマイヤー(Meijer)で、昨年の12位から5つ順位が上がっています。また、昨年8位だったアマゾンはアルディに抜かれ、10位となりました。アルディは幅広いプライベート・ブランドの品ぞろえを武器に、米国でのハードディスカウンターとして影響力を確固たるものにしています。また、アルディには及びませんが、同じドイツ発祥のハードディスカウンターであるリドルは昨年のランキング外から56位へランクインしています。

 

また、11位以降のランキングでは、Hy-Vee(ハイビー)が昨年より3つ順位を上げて12位、Giant Eagle(ジャイアント・イーグル)は2つ順位をあげて14位となっています。他にも、多くの特定地域に絞って出店している独立系の食品小売企業がランキングを上げています。

下位企業は消費トレンドについていくため、より懸命な取り組みがみられ、これは、独立した経営だからということではなく、地域の買い物客のニーズに合わせ、トップの大手企業に真似できない力を示してきたことが大きいとのことです。地域のニーズに合わせることは、そのマーケットエリアを尊重し、年月をかけて地元消費者の要望に応えてきたからこそできることでもあります。

ただ、こうした独立系企業が全て業績を伸ばしているわけではなく、より小規模の小売企業の影響を受けて、特定のエリアで伸び悩んでいる企業もあります。

 

また、今年のランキングにはM&Aも大きく関わっています。トップ25には入っていませんが、30位にはUNFIが初めてランクインしており、これはスーパーバリューを2018年10月に買収したことによります。また34位にはヒスパニック系に特化した食品小売企業であるボデガ・ラティーナが別のヒスパニック系企業を買収したことにより、順位をあげてランクインしています。ボデガ・ラティーナは、アメリカのヒスパニック系食品小売業としては最大となります。

 

このように、トップ10までには見えない変化が下位で起きており、さらに加速していくであろうとみられています。今後の動向がとても注目されます。

 

米国食品小売企業年間売上高ランキング

2019年

順位

2018年

順位

企業名

年間売上高(億ドル)

1

1

Walmart Inc.(ウォルマート)

5,144.10

2

2

The Kroger Co.(クローガー)

1,211.62

3

3

Albertsons Cos. Inc.(アルバートソンズ)

  621.79

4

4

Ahold Delhaize USA(アホールド・デレーズ)

  480.90

5

5

Publix Super Markets Inc.(パブリクス)

  361.00

6

6

H.E. Butt Grocery Co.(H.E.バット)

  260.00

7

12

Meijer Inc.(マイヤー)

  174.00

8

7

Wakefern Food Corp.(ウェイクファーン)

※ショップライト等を運営

  165.00

9

9

Aldi Inc.(アルディ)

  160.53

10

8

Amazon (as Whole Foods Market)

(ホールフーズとしてのアマゾン)

  158.89

11

10

Trader Joe’s Co.(トレーダー・ジョーズ)

  116.65

12

15

Hy-Vee Food Stores Inc.(ハイビー・フード・ストア)

  102.00

13

11

Southeastern Grocers LLC

(サウスイースタン・グローサーズLLC)

※Winn-Dixie等を運営

   90.55

14

16

Giant Eagle Inc.(ジャイアント・イーグル)

   89.00

15

13

Target Corp.(ターゲット)

   74.02

16

14

Wegmans Food Markets Inc.

(ウェグマンズ・フード・マーケット)

   69.73

17

17

WinCo Foods Inc.(ウィンコ・フーズ)

   58.90

18

25

Demoulas Super Markets Inc.

(デモウラス・スーパーマーケット)

※Market Basketを運営

   52.00

19

23

Save Mart Supermarkets Inc.

(セーブマート・スーパーマーケット)

   47.73

20

20

Smart & Final Inc.(スマート&ファイナル)

   47.41

21

19

Defense Commissary Agency (DeCA)

(ディフェンス・カミサリー・エージェンシー)

※米国防物品販売局

   47.00

22

22

Sprouts Farmers Market

(スプラウツ・ファーマーズ・マーケット)

   46.13

23

21

Stater Bros. Markets(ステーター・ブロス・マーケッツ)

   43.80

24

30

Ingles Markets Inc.(イングレス・マーケッツ)

   40.92

25

24

Golub Corp.(ゴラブ)

※Price Chopper等を運営

   38.41

(Nielsen TDLinx社、2019年3月発表; Progressive Grocer Market Research, 2019より)

 

 

(2019.5.31配信)

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米国小売超激戦区の最新情報

ここ数年、小売り激戦区の一つとして注目されているノースカロライナ州のトライアングル地区ですが、新たな動きが出ていますので、ご紹介します。
トライアングル地区とは、ノースカロライナ州のローリー(Raleigh)、ダーラム(Durham)およびチャペルヒル(Chapel Hill)に囲まれた三角地帯のことで、ここ数年ロサンゼルス並みの小売りの超激戦区となっています。当社のメールマガジンでも過去2度にわたって特集をしてきました。

@2017年6月 「新激戦区!米国ノースカロライナの小売事情」

A2018年8月 「クローガーが撤退!食品小売超激戦区・ノースカロライナ」

 

0515MAP.jpg

 

 トライアングル地区の中でも特にローリー市は、2010年から2018年の期間の人口の増加率が20.5%であり、全米で10番目だったということが、アメリカ合衆国国勢調査局(The U.S. Census Bureau)の2018年7月度の最新のデータとして発表されています。また、商業用不動産投資大手のマーカス&ミリチャップ(Marcus & Millichap)社の最新のレポートでも、今後の人口の継続的な増加や不動産価格の安定度等から、ローリーはシアトルとサンフランシスコに次いで全米で3番目に小売り企業向けの不動産投資に最も適した都市であると報告しています。

 

昨年8月のメールマガジンでは、全米最大のSMチェーンであるクローガー(Kroger)があまりの競合の激しさのため、トライアングル地区から撤退を決めたという大きなニュースをご報告しました。クローガーはローリーおよびダーラムで展開していた14店舗の同社バナーでの営業をすでにストップしていますが、それまで8.2%の市場シェアを占めていたクローガーをひいきにしていた、いわゆるロイヤルカスタマー達が撤退後にどの店舗に流れたのかを含め、その後の同地区の小売市場の動向について、ローリーの地元紙であるローリー・ニュース&オブザーバー(Raleigh News & Observer)紙が2019年4月の電子版にてレポートしています。

また、今年の9月には全米で最も人気のあるスーパーマーケットのウェグマンズ(Wegmans)が、ノースカロライナ州への1号店をローリーに出店することが決まっており、2年前のバージニア州リッチモンド(Richmond)に続いて同じマーケットにて、人気を二分するパブリクス(Publix)と近距離で競合することになり、さらに大きな注目を浴びることが予想されます。

以下は小売り企業データ大手のチェーンストア・ガイド(Chain Store Guide)社による2018年度のローリーにおける小売市場シェアです。

 

※2018年ローリー市(Raleigh)小売市場シェア

企業名

増減

2018年度市場シェア

2017年度
市場シェア

ウォルマート・スーパーセンター(Walmart Supercenter)

+0.3%

20.3%

20.0%

フード・ライオン(Food Lion)

+0.7%

19.2%

18.5%

ハリス・ティーター(Harris Teeter)

+0.3%

16.7%

16.4%

クローガー(Kroger)

-

(撤退)

8.2%

コストコ(Costco)

+0.5%

5.2%

4.7%

ターゲット(Target)

+2.9%

6.5%

3.6%

ホールフーズ(Whole Foods)

+0.8%

3.3%

2.5%

パブリクス(Publix)

+1.5%

3.7%

2.2%

トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)

-

1.3%

1.3%

ウォルマート・ネイバーフード・マーケット(Walmart Neighborhood Market)

-

1.2%

1.2%

ダラー・ジェネラル(Dollar General)

-

1.2%

1.2%

ダラー・ツリー(Dollar Tree)

-

1.1%

1.1%

アルディ(Aldi)

+0.3%

1.3%

1.0%

リドル(Lidl)

+0.4%

0.8%

0.4%


※Chain Store Guide社データ

 

表で明らかなように、ターゲット(Target)がここ1年で大きくシェアを伸ばしています。

チェーンストア・ガイド社によると、これはターゲットがここ数年集中的に行ってきた店舗の改装による食品等の商品ディスプレーのグレードアップと、アーチャー・ファームズ(Archer Farms)をはじめとする同社のプライベートブランドの充実化による価格の引き下げなどの地道な努力により、それまでクローガーをひいきにしていた目の肥えた顧客の獲得に成功したのだろうと評価しています。

実際、もう一つの激戦エリアのダーラムにおいても、ターゲットは2017年の3.1%の市場シェアを1年間で9.2%にまで伸ばしていることからもわかります。

 

2番目にシェアを伸ばしているパブリクスはローリー市のあるウェイク郡(Wake County)で昨年新たに2店舗を新規にオープンしており、今後もトライアングル地区に新店舗の出店を加速する方針ということです。

また、前述の通り同社の最大のライバル企業であるウェグマンズが、今年の9月のローリーへの進出を皮切りに、ケーリー(Cary), チャペルヒル(Chapel Hill)等への出店準備を進めています。この両社の競合をはじめ、シェアを着々と伸ばしているドイツ発のディスカウントチェーンのアルディ(Aldi)とリドル(Lidl)、そして地元を代表するフードライオン(Food Lion)とクローガー店舗を一部引き継いだハリス・ティーター(Harris Teeter)などによるシェア争いに、今後も注目をしていきたいと思います。

 

 

(2019.5.15配信)

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トレーダー・ジョーズで買い物上手?店内買い物満足度ランキング

北米の食品小売り企業で最も優れた「店内買い物体験(インストア・ショッピング・エクスペリエンス)」を提供しているのはどの企業か、という調査の結果が発表されていますので、ご紹介します。この調査は、イスラエルに本社を持ち、ニューヨークとロンドンを拠点に小売り企業に対するビジネス・ソリューションを提供しているコンサル企業のCB4社が、約1,500人の消費者を対象に6か月間にわたり、実施したものです。

この調査では、対象となった全消費者による評価を以下の3つのカテゴリーごとにまとめ、それぞれ上位5社を発表していますので、ランキング形式でご紹介します。

 

【カテゴリー別ランキング】

@ 商品在庫充実度:常に欲しいものが購入できたかどうか(パーセント表示)

1

エイチイーバット(H-E-B)

52%

2

トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)

47%

3

アルディ(Aldi)

44%

4

パブリクス(Publix)

42%

5

ウォルマート(Walmart)

41%

 

A     商品陳列方法〜欲しい商品が簡単に見つかったかどうか(5点満点)

1

ウォルマート(Walmart)

3.84

2

パブリクス(Publix)

3.78

3

クローガー(Kroger)

3.62

4

トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)

3.59

5

エイチイーバット(H-E-B)

3.56

 

B 全体的な店内での買い物満足度(5点満点)

1

トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)

4.32

2

パブリクス(Publix)

4.24

3

クローガー(Kroger)

4.05

4

アルディ(Aldi)

3.90

5

エイチイーバット(H-E-B)

3.87

 

また、これらのカテゴリー別の評価を、CB4社が100点満点に数値化してまとめた上位10社は、以下の通りです。

【総合ランキング上位10社】

1

トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)

68.47

2

パブリクス(Publix)

67.76

3

エイチイーバット(H-E-B)

67.08

4

ウォルマート(Walmart)

65.10

5

アルディ(Aldi)

64.12

6

フードライオン(Food Lion)

58.48

7

セーフウェイ(Safeway)

58.24

8

ホールフーズ(Whole Foods)

56.64

9

アルバートソンズ(Albertson's)

55.16

10

クローガー(Kroger)

46.60

 

今回総合評価でトップに選ばれたのは、それぞれのカテゴリーで高い支持を得たトレーダー・ジョーズでした。

今回の調査の重要な目的の一つは、アマゾンに代表されるデジタル・ネイティブ企業による急速な勢力拡大により、多くの小売り企業がデジタル化への対応に力を入れている中で、実際に店舗で買い物をしている消費者はどのように企業を評価しているのかについて数値化するということでした。その中で、デジタル化とは最も距離を置いているトレーダー・ジョーズがトップに選ばれたというのは非常に興味深い結果ではないでしょうか。

 

【食品のオンラインでの購入について】

オンラインでの食品購入は伸びているものの、食品小売り専門の調査会社ブリック・ミーツ・クリック(Brick Meets Click)社の昨年の調査によると以下のような数値も発表されています。

・北米での食品小売り全体に占めるオンライン売り上げシェアは5.5%

・オンラインで食品を購入したことのある家庭の割合は約30%

 

また、システム管理を専門として消費者動向なども調査しているヴィクソー(Vixxo)社による最新の調査によると、オンラインによる食品購入という新たな選択肢が増えているものの、同社がヒアリングを行った約1,260人の消費者のうち87%が食品は実店舗で購入したいと回答しているということです。

 

【トレーダー・ジョーズの強みについて】

上記のような社会的な背景もあり、やはり食品については実店舗での購入が好まれている傾向がわかりますが、それ以外にもトレーダー・ジョーズが顧客に高い支持を得る理由をご紹介します。

@プライベートブランドによる圧倒的な商品力

昨年10月のメールマガジン「米国消費者に人気のプライベートブランド(PB)は?」では、トレーダー・ジョーズがトップになったことをお伝えしました。更に、この結果を裏付けるように、昨年末にカナダのトロントを拠点にする市場調査会社のブランドスパーク・インターナショナル(Brand Spark International)社が行った「最優秀新製品賞(The Best New Product Awards)」においてトレーダー・ジョーズとアルディがトップに選ばれました。

トレーダー・ジョーズの新商品から選ばれたのは以下の3点です。

・BBQ Seasoned Spatchcocked Chicken (バーベキュー風味スパッチコックチキン)

・Organic Italian Artisan Pasta (オーガニック・イタリアンパスタ)

・Uncured Ham & Swiss Cheese Flaky Croissant (生ハムとスイスチーズフレークのクロワッサン)

 

受賞した新商品以外にも、トレーダー・ジョーズは「Two-Buck Chuck〜2ドル以内($1.99)で買えるワイン(=現在は$3.99)」をはじめ、全商品の9割を超える高品質で低価格なプライベートブランドによる圧倒的な商品力が強みです。

 

A高品質なスタッフによる顧客サービス

昨年7月のメールマガジン「米国人気スーパーマーケットランキング2018」でもご報告したように、トレーダー・ジョーズは店内ショッピング体験にとって非常に重要な「レジのスピード」や「スタッフの親切さ」といった部門でトップになっています。やはり店舗内でのより良いサービスを提供できる企業が人気となるようです。

 

B高い従業員満足度

今年に入り、「アメリカの最も優れた雇用者〜America’s Best Employer」にトレーダー・ジョーズが選ばれました。ドイツに本社を持つ世界的オンライン統計を行っているスタティスタ(Statista)社と、アメリカの大手経済紙のフォーブス(Forbes)社が共同で行った調査で、従業員5,000人以上の企業を対象に、約5万人の従業員に対して行った最新の調査です。

調査は@組織内の雰囲気 A報酬 B労働条件の3項目に絞って数値化したもので、トレーダー・ジョーズは10点満点で9.59という高得点でトップになりました。 ちなみに2位はサウスウェスト航空で9.54ポイント、4位にコストコが9.39ポイントで入っています。

 

食品小売り企業として、店内買い物満足度で高い評価を得たトレーダー・ジョーズは、顧客満足度や従業員の満足度も非常に高い企業というこことがわかります。

2025年には1,000億ドルを超えると予測されているオンラインによる食品小売り市場において、今後トレーダー・ジョーズがどのように顧客の心を掴み続けていくのか注目をしていきたいと思います。

 

(2019.4.26配信)

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アメリカで人気のブランドランキング

アメリカの流通・小売りの専門誌のチェーンストア・エイジ(Chain Store Age)社が発表している、アメリカで人気のあるブランドをランキング形式でご紹介します。このランキングはアメリカのコンサルティング会社であるモーニング・コンサルト(Morning Consult)のデータをもとに作成されています。

 

ランキングの順位は、「ブランドに対するお気に入り度」、「信用性」、「地域への影響」、「ネット・プロモーター・スコア(顧客ロイヤルティを測る一つの基準)」の4つの調査指標を数値化し、決定しています。調査は18歳以上の40万人に対して行われたとのことです。性別や世代、消費傾向や郊外・都会などの地域性など、幅広い層へのインタービューによって得られた情報を基にしているとのことです。

総合トップ5ブランドと25位までにランクインした小売企業、世代別のランキングをご紹介します。

 

トップ5ブランド

順位

企業(ブランド)

業種

1

アマゾン(Amazon)

インターネット、小売り

2

グーグル(Google)

IT

3

ネットフリックス(Netflix)

エンターテインメント

4

UPS

運送

5

ホームデポ(The Home Depot)

特殊小売り

 

 

小売企業

順位

企業(ブランド)

9

ダラーツリー(Dollar Tree)

11

ロウズ(Lowe’s)

15

ターゲット(Target)

18

ウォルマート(Walmart)

20

ウォルグリーン(Walgreens)


小売企業で25位までにランクインしたのは、5位のホームデポをトップとして6社でした。

以下の世代別ランキングでは、若い世代ほどオンラインを中心とした企業の人気が高いことがわかります。それぞれの世代のライフスタイルが見えてきます。

 

世代別の人気ブランドランキング トップ5

 

ジェネレーションZ

18〜21歳

ミレニアル世代

22〜37歳

ジェネレーションX

38〜53歳

ベビーブーマー

54〜72歳

グーグル

ネットフリックス

グーグル

UPS

ネットフリックス

グーグル

アマゾン

ホームデポ

ユーチューブ

アマゾン

ネットフリックス

USPS(運送)

アマゾン

ユーチューブ

UPS

ロウズ

オレオ

ターゲット

ホームデポ

フェデックス

 

今後も様々な視点でのランキングをご紹介していきたいと思います。

 

 

 

(2019.4.15配信)

 

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注目!ハワイ最新小売りマーケット

アメリカ合衆国には全部で50の州がありますが、ハワイ州は1959年に50番目の州として認められた一番新しい州であり、唯一の「離島」からなる州です。その温暖な気候と美しい景観などから、多くの観光客が一年を通して訪れており、人口約142万人のうち20万人近くが何らかのかたちで観光産業に従事しているということです。

ハワイ州政府観光局によると、2018年のハワイへの訪問者数は983万人で、そのうちの約16%が日本マーケットからとのことです。ホノルルのあるオアフ島に限っては、25%が日本マーケットからの訪問者ということです。

このように観光地としてメジャーなハワイですが、小売市場についても大変興味深い特徴がみられますので、ご紹介したいと思います。

 

世界的商業不動産のサービス企業であるコリアーズ・インターナショナル(Colliers International)社の最新のデータでは、オアフ島における流通小売り店舗の占有面積は、2018年の1年間で約33,260uの増加となっているとのことです。また、オアフ島全体の小売り店舗空室率は1年前の5.85%から5.26%に下がり、8年連続で良化しているということです。この空室率の良化に最も貢献したのは、過去3年間で増床あるいは新規開発された「アラモアナSC(Ala Moana Center)」、「 インターナショナル・マーケット・プレイス(International Market Place)」および「カ・マカナ・アリイ(Ka Makana Alii))の3つのSCであり、約16,700uのスペースを新たに生み出したということです。

 

食品小売りに関しては、アメリカ本土からの大手チェーンのホールフーズ(Wholefoods)、ウォルマート(Walmart)、 ターゲット(Target)、 コストコ(Costco)といったメジャー企業の多くが営業しておりいます。コリアーズ・インターナショナル社の2016年のデータによると、オアフ島における売り上げベースでの市場シェアは、以下のグラフの通り、アメリカ本土からの上記メジャー企業が独占しています。

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※Colliers International社データによる

 

ただし、地元でのみ店舗を展開しているオーガニック&ナチュラルフードのダウン・トゥ・アース(Down to Earth)や、フードランド・ファームズ(Foodland Farms)なども大きな支持を得ており、店舗数では以下のグラフの通り本土企業をリードしてます。また、タイムズは、2017年にドン・キホーテにより買収されましたが、バナー名はそのままで営業を続けています。

0328-2.jpg

 

 

ハワイの食品小売り市場には、2つの大きな特徴があります。一つ目は、本土からのメジャー企業のほとんどが存在しており、本土に比べてよりコンパクトなエリアで見ることができるという点です。また、本土とは違う環境の中で、ハワイならではの店舗戦略を見ることもできます。二つ目は、 ハワイでしか見られないローカル企業と本土からのメジャー企業の競合が見られる点です。特に、昨年同時期にホノルルのダウンタウンの至近距離に新店舗をオープンしたホールフーズのクイーン店とダウン・トゥ・アースのカカアコ店は、オープンと同時に大人気のショッピングスポットとなっており、熾烈な競合状況を見ることができます。

 

以下の通りオアフ島の代表的な本土からの企業とローカル企業の概要と代表店舗についてまとめます。

 

◆本土からのメジャー企業

店舗名 概要と代表店舗
ホールフーズマーケット・クイーン店 2018年5月にワードビレッジにオープンした最新店舗で、ハワイにおける旗艦店。
2層構造の店舗で、店舗面積は約6,700u。
ハワイ最大のホットフードバーや、クイーン店限定のポケステーションをはじめ、36種類のクラフトビールが楽しめるグローサラント店舗。
ウォルマート・ホノルル店 EDLP(Everyday Low Price)をモットーとする世界最大の小売りチェーン。
アラ・モアナセンターのすぐ近くに2004年にオープンした店舗は、サムズ・クラブとの複合開発で約34,000uの敷地に建設された店舗で、現在進行中の再開発プロジェクトであるアズール・アラ・モアナ(Azur Ala Moana)の中心に位置している。
コストコ・イヴィレイ店 オアフ島に4店舗を展開しており、物価の高いハワイでは会員入会率が非常に高く、本土の人気店よりもにぎわっていると言われている。
最も人気なのはダウンタウンにあるイヴィレイ(Iwilei)店で、約14,100uの店舗となっている。
ターゲット・アラ・モアナ店 2017年10月にアラ・モアナ・センターにオープンした店舗で、センターの2,3階に分かれている。
約13,000uの大型店舗で、カート専用のエスカレーターが設置されているので必見。

 

◆ローカル企業

ダウン・トゥ・アース・カカアコ店 1977年にマウイ島で1号店をオープンしたハワイのみで展開している企業で、ナチュラル・オーガニックを専門としているチェーン。 
ハワイ州の日刊紙により、読者が選ぶベスト・ヘルスフードストア賞を12年連続で受賞している。
カカアコ(Kakaako)店は、2018年4月にオープンした最新店舗で、同社最大のデリコーナーとサラダバーを持っており、ワードビレッジのホールフーズと人気を2分している。
フードランド・ファームズ・アラ・モアナ店 アラ・モアナ・センター内の店舗は、2016年8月にオープンした約4,400uの最新店舗で、グローサラントを前面に押し出した高級グルメスーパーとして大人気となっている。
もともとフードランドというローカルスーパーだったが、本格的グルメスーパーとして生まれ変わったのが
フードランド・ファームズ。
2016年にメイシーズ(Macy's)を核店舗として西オアフのカポレイ地区にオープンした約130,000uのカ・マカナ・アリイ(Ka Makana Alii)にも、2019年中に最新店舗をオープンする予定。

 

「離島」のハワイは食料の自給率が約15%と極めて低く、自給率100%を超えるアメリカ本土からの輸入に多くを頼っています。特にウォルマートやターゲットといった企業は農産品の多くを本土からの調達に頼っているため、ハリケーンなどの悪天候により輸送がストップすると、店内に商品が無くなるということも見られます。ちなみに、先進国の中でも自給率が最も低いと言われる日本は、2017年農林水産省のデータによると約38%の自給率です。この数値からも、ハワイの約15%という自給率の低さがわかります。  

このような環境の中で、地元農場等から商品を調達するローカル企業が強みを発揮しています。また、ホールフーズは「Buy Local」のコンセプトのもと、いち早く300を超える地元農家や食品サプライヤーからの商品調達を始めており、コストコも今年に入り、ハワイ州内で農産品を独自栽培する方針への転換を発表しております。このような地理的な要因や、本土とは全く違う人種構成を持つハワイでは、本土からの企業も本土とは違った店舗展開をするなど、ハワイならではの店舗戦略を見ることができます。

 

こうしたハワイ独特の小売り市場を視察するために、当社では今年の6月と11月にハワイへの視察ツアーを企画しております。

アメリカ本土とは一味違った視察・研修が可能ですので、ぜひご検討ください。

2019年ホノルル流通視察ツアー詳細はこちら

 

 

(2019.3.29配信)

急増する店舗ピックアップ「BOPIS」最前線

オンラインで注文した商品を店舗で受け取るBOPIS(Buy Online Pickup In Store)の最前線をご紹介します。

世界中の小売り企業を中心に、オムニチャネル構築のためのソリューションを提供しているアイベント・リテール社(iVend Retai)の最新のレポートによると、世界中の消費者の40%以上が、ショッピング・エクスペリエンス(買い物体験)の向上にとって最も価値のあるサービスは、BOPISだと回答しているということです。ちなみに、BOPISはヨーロッパではクリック&コレクトと呼ばれるのが一般的です。

同社が、全世界のインターネットユーザーを対象として調査した、BOPISの利用理由をまとめたものをご紹介します。

図1.jpg

*iVend Retail社データより

 

BOPISが広まっている背景には、欲しいものをオンラインでゆっくりと選び、都合の良い時に店舗に行き、待ち時間なしで受け取れるという、顧客優先のサービスが広く受け入れられていることが大きいようですが、店舗側にもメリットを生んでいるようです。

イギリスを拠点にオンライン注文品のピックアップあるいは返品が可能な拠点(ロッカー等)を展開しているスタートアップ企業のドゥドル(Doddle)社によると、オンラインで注文した商品を店舗ピックアップに来た顧客の約85%が「ついで買い」をしているということです。同社はアマゾン(Amazon)やマークス&スペンサー(Mark &Spencer)などの大手小売り企業を中心に事業を展開していますが、BOPISを充実させることによって、顧客だけでなく小売り企業も売り上げを伸ばすことが可能なウィン・ウィンのシステムであるとレポートしています。

 

上記のIvend Retail社の調査では、BOPISを利用する理由として、「商品をできるだけ早く受け取りたい」という意見がでていますが、受け取りの希望として最も多かった回答は、24時間以内だったとのことです。しかし、カナダを拠点にクラウドベースでオーダーマネジメントサービスを提供しているオーダー・ダイナミクス社(Order Dynamics)が昨年10月に発表したデータによると、この24時間以内のピックアップに対応でしている企業はまだまだ少数派のようです。

以下がOrder Dynamics社が調査したピックアップまでの時間についてまとめたデータです。

 

図2.jpg

*Order Dynamics社データより

 

多くの企業が2日以上のピックアップとなっているのが現状のようで、今後この部分の改善が最大の課題となるようです。

なお、Order Dynamics社の調査によると、このBOPISの導入に関して、アメリカはヨーロッパよりも1歩も2歩も遅れているということです。北米、カナダ、オーストラリアおよびヨーロッパの主要7か国の約2,000社の小売り企業を調査した結果、BOPISに対応している企業の割合は以下の通りということです。

図3.jpg

*Order Dynamics社データより

 

イギリスのテスコ(Tesco)は、アマゾンよりも10年以上も前からEコマースを始めた企業で、オンラインでの注文品を店舗で受け取るクリック&コレクトへの取り組みでも世界をリードしてきました。テスコを始めとして、イギリスの多くの企業がBOPISに対応しています。詳細は、以前のメールマガジン、「競争激化!英国食品小売り企業の市場シェアランキング」(2017年9月配信)でもご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

アメリカでは、ウォルマート(Walmart)、クローガー(Kroger)、ターゲット(Target)など代表的な企業がここ数年でBOPISへの対応を進めており、100店舗以内の小規模なチェーン店舗も取り組みを開始しています。

一部のレポートでは、アメリカにおける2018年のBOPISの利用が前年比で47%伸びたと報じていますが、これはあくまでも11月1日から12月19日までのホリデーショッピング・シーズン期間を対象とした比較です。また、このデータは顧客データ分析を行っている調査会社のアドビ・アナリティクス社(Adobe Analytics)によるものです。

この期間に47%の大幅な伸びにつながった理由は、大混雑するショッピングシーズンにレジの長蛇の列に並ぶ必要がないからですが、オンライン全体のショッピングの伸び率が17.8%ですので、いかにこのBOPISの利用がアメリカでも増えているかが理解できます。

今後ヨーロッパとのギャップはどんどん少なくなってくるとみられていますが、いかにスピードを含めたサービス内容をグレードアップして、顧客満足度を上げることができるのかが大きなポイントとなりそうです。

 

また、アメリカの主要小売企業10社のBOPISへの対応を細かく調査してランキングしている調査結果も報告されているので、別の機会にご報告したいと思います。

 

(2019.3.15配信)

 

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発表!!「働きがいのある企業ランキング2019」

1月のメールマガジンでご紹介した、フォーチュン誌の「世界で最も称賛される企業ランキング2019」に続きまして、同誌による「最も働きがいのある企業ランキング2019(Best companies  to work for 2019)」が発表されましたのでご紹介します。

以下がトップ10の企業と、11位以下の食品小売企業のリストです。

順位

企業名

業種

2018年順位

1

ヒルトン(Hilton)

ホテル・レジャー

33

2

セールスフォース(Salesforce)

IT

1

3

ウェグマンズ(Wegmans Food Markets)

一般小売

2

4

ワークデイ(Workday)

IT

7

5

キンプトン(Kimpton Hotels & Restaurants)

ホテル・レジャー

6

6

シスコ(Cisco)

IT

48

7

エドワード・ジョーンズ(Edward Jones)

ファイナンス

5

8

アルティメート・ソフトウェア(Ultimate Software)

IT

3

9

テキサス・ヘルス・リソーシズ(Texas Health Resources)

ヘルスケア

15

10

ボストン・コンサルティング(Boston Consulting Group)

コンサルティング

4

 

12

パブリクス(Publix Super Markets)

一般小売

47

81

ナゲット・マーケット(Nugget Markets)

一般小売

70

※フォーチュン誌データより

 

このランキングは、働きがいのある企業に関する調査、評価、支援を行う専門機関である、グレート・プレイス・トゥ・ワーク・インスティテュート(Great Place to Work Institute)が、1998年から世界最大のビジネス誌であるフォーチュン誌と協力して調査・発表しているものです。このランキングに選ばれることが「一流の企業」の証ということで、大きな注目を集めています。

今回のランキングは、それぞれの職場での報酬、社会貢献、職場環境、上司との関係等に対する満足度について、約430万人の従業員からのフィードバックにより決定しています。

 

今回トップに選ばれたのは、昨年33位だったホテルチェーンのヒルトン(Hilton)で、4回目のランクインで初のトップとなり、従業員の96%が自分の職場を素晴らしいと評価しています。

この躍進の背景には、同社の現場第一主義があるということです。実際のエピソードとして、ヒルトンの最高責任者がホテルで働くスタッフのユニフォームを試着し、「重さ」と「着心地の悪さ」を実感したことをきっかけに、昨年、スポーツアパレル大手のアンダーアーマー(Under Armour)社の協力を得て、「より軽く」、「より着心地の良い」ユニフォームに大刷新したとのことです。

 

食品小売業では、昨年2位だったウェグマンズ(Wegmans)が今年も3位にランクインしており、94%の従業員が自分の職場を素晴らしいと評価しています。12位にはパブリクス(Publix)が昨年の47位から大きく順位を伸ばしており、同社はこれで22年連続でのランクインとなっております。ちなみに、パブリクスは89%の従業員が自分の職場を素晴らしいと評価しています。

ウェグマンズとパブリクスは米国の人気小売業であり、当社のメールマガジンでもたびたびご紹介しています。2017年3月および2018年2月の「働きがいのある企業ランキング」に関するメールマガジンでは、ウェグマンズについてご紹介しており、2017年7月のメールマガジン「ウェグマンズVSパブリクス!リッチモンドで初競合」では、ウェグマンズとパブリクスについて特集をしていますので、ぜひご覧ください。

 

ウェグマンズ、パブリクスの他に、食品小売企業でランクインしたナゲット・マーケット(Nugget Markets)社も注目企業ですので、ご紹介します。

企業名

ナゲット・マーケット(Nugget Markets)

創業年

1926年

従業員数

約1,900名

概要

北カリフォルニアのサクラメントおよびマリン郡で12店舗を展開する家族経営の食品小売りチェーン。オーガニック、フリーフロム、ビーガン、フェアトレード等、あらゆる食のニーズに取り組んでいることで定評がある。
今回の「働きがいのある企業」へのランクインは12年連続14回目で、従業員の87%が自分の職場を素晴らしいと評価している。
従業員は店舗での買い物は一律10%オフ、全従業員の健康保険料全額補助をはじめ、創業以来93年間従業員のレイオフを一切しておらず、2018年には雇用環境の改善のために140万ドルの投資をしている。
更に1年間禁煙に成功した従業員に対して、最高責任者から1,000ドルを送るなど、徹底した従業員目線の経営を行っている。


このように小規模企業でも、従業員満足度の向上に投資をすることで、フォーチュン誌のようなメジャーなメディアによるランキングの常連企業となり、企業イメージのアップに成功しています。

昨年11月のメールマガジンランキング「女性にとって最も働きやすい企業」の中で、ウェグマンズ、パブリクスおよびナゲット・マーケットの3社がランクインしたことをご紹介しています。3社は女性だけではなく、全従業員を対象にしても、非常に高い評価を得ていることが分かります。

 

今後も様々な角度から企業の評価をみることができる、フォーチュン誌のランキングに注目をしていきたいと思います。

 

(2019.2.28配信)

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2019年版発表!世界で最も称賛される企業ランキング

世界最大のビジネス誌フォーチュン(Fortune)誌恒例の企業ランキングのうち、「世界で最も称賛される企業(World’s Most Admired Companies)」部門の最新(2019年)調査結果が発表されました。

ランキングは以下の通りです。

 

順位

企業名

業種

2018年順位

1

Apple(アップル)

コンピューター

1

2

Amazon(アマゾン)

インターネットサービス、小売り

2

3

Berkshire Hathaway(バークシャー・ハサウェイ)

保険

4

4

Walt Disney(ウォルト・ディズニー)

エンターテインメント

6

5

Starbucks(スターバックス)

フードサービス

5

6

Microsoft(マイクロソフト)

コンピューターソフトウェア

7

7

Alphabet(=Google) (グーグル)

インターネットサービス、小売り

3

8

Netflix (ネットフリックス)

エンターテインメント

11

9

JP Morgan Chase(JPモルガン・チェイス)

金融

10

10

Fedex (フェデックス)

貨物輸送

9

※フォーチュン誌(Fortune)データより

 

11位以降の主な企業は以下の通りです。 

順位

企業名

業種

2018年順位

12

Costco(コストコ)

特殊小売

13

20

Nordstrom(ノードストロム)

一般小売

28

21

Home Depot (ホームデポ)

特殊小売

22

25

Walmart (ウォルマート)

一般小売

26

32

Target(ターゲット)

一般小売

38

34

Alibaba Group Holdings (アリババ)

インターネットサービス、小売り

圏外

35

CVS Health (CVSヘルス)

ヘルスケア

39

45

Publix Super Markets (パブリクス)

一般小売

圏外

 

選考基準は例年通りで、今回対象となるのは、指定の52業界に属する企業のうち、全米の売り上げ上位1,000社と、100億ドル以上の売上を上げているアメリカ以外の企業500社です。

その中から、それぞれの業界の上位企業が全30か国680社に絞りこまれ、各業界のエグゼティブや証券アナリストたちによる投票で順位が決められました。

実際の集約は、グローバルコンサルタント企業であるコーンフェリーグループ(Korn Ferry)とフォーチュン誌の共同により行われており、選定基準は以下の9項目です。

 

  1. 長期投資価値
  2. 経営の質
  3. 製品またはサービスの質
  4. 革新性
  5. 財政状態
  6. 有能な人材を惹き付ける魅力
  7. 地域社会と環境に対する社会的責任
  8. 企業資源利用の健全さ
  9. グローバル市場における競争力

 

1位のアップル(Apple)社は今回で12年連続の1位となりました。また、アマゾン(Amazon)は3年連続での2位となっていますが、この調査が行われたのが2018年の10月から11月にかけてであり、その後11月に発表されたアップルの第4四半期の業績はiPhoneの不振などにより、大きく落ち込んでいます。その状況が年明けになっても続いていることから、世界有数の経済誌であるフォーブス(Forbes)の電子版は、来年度は順位が入れ替わるだろうと予想しています。

 

また、GAFA (Google, Apple, Facebook, Amazonの頭文字をとった総称)がこれまでアメリカを代表する世界的なIT企業として注目を浴びてきましたが、その中でフェイスブック社は昨年の12位から44位と今回は大きく順位を落とす結果になりました。これは昨年夏に同社が5,000万人以上の個人情報の漏えいを発表したことによる影響が大きいと思われます。 

 

このように業績の動向や企業イメージが大きく影響するランキングでありますが、業績の面から見ると、昨年までランク外だった中国のアリババ(Alibaba Group Holdings)が一気に34位に入っています。

アリババはアマゾンを追随する最有力企業として世界中の注目を集めており、今後もアマゾン同様に注目をしていきたいと思います。

 

(2019.2.15配信)

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今年で10回目!2018年トレーダージョーズ人気商品ランキング

今年で10回目となる、トレーダージョーズの顧客投票による同社人気商品ランキングが発表されました。トレーダージョーズは、取り扱い商品の8割以上がプライベートブランドで、常に全体の1〜2割が新商品に入れ替わっていることでも知られていますが、ランキングには毎年の定番人気商品や、季節限定商品も多くノミネートされています。今年1月2日からトレーダージョーズ公式ホームページにて投票の呼びかけが行われ、1月16日に集計結果が同ホームページ上で公開されました。メールニュース購読者向けにも、投票の呼びかけが行われていました。総合ランキングに加えて、パンや飲料、調味料など部門ごとのランキングも発表されています。2018年一年間を通して、お客さまからの支持を得られた商品がどのようなものだったのでしょうか。

発表された内容の一部をご紹介します。

 

総合人気商品のトップ5は…

(*=季節商品、画像は公式サイトより)

 

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冷凍マンダリン・オレンジチキン
(Mandarin Orange Chicken)
衣のついた冷凍チキンをフライパンで炒め、ソースをかけるだけでオレンジチキンが出来上がり。ランキングの定番。
2016年から3年連続総合1位。

カリフラワー・ニョッキ
(Cauliflower Gnocchi)

小麦や卵を使わず、カリフラワーの粉などでつくったニョッキです。

エブリシング・バット・ザ・ベーグル・シーズニング
Everything But The Bagel Seasoning

2017年2月に発売された新商品のシーズニング(調味料)です。
ダーク・チョコレート・ピーナツ・バター・カップ 

Dark Chocolate Peanut Butter Cups

ピーナツバター入りのアメリカらしいチョコレートです。キャンディ部門でも毎年1位に選ばれている商品。

 アンエクスペクティッド・チェダー(Unexpected Cheddar
チーズ部門1位の常連商品が、総合ランキングでも5位に選ばれました。

ベーカリー部門
 
飲料部門
 
チーズ部門
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【1】Danish Kringle*
(前年1位)

【2】Sliced French Brioche

【3】Chocolate Brooklyn Babka

【4】Sliced Sourdough Bread

【5】Vegan Banana Bread

 

【1】Sparkling Mineral Waters

【2】Triple Ginger Brew*

【3】Spiced Cider*

【4】Charles Shaw Wines

【5】Brewed Ginger Beer

 

【1】Unexpected Cheddar Cheese
(前年1位)

【2】Coastal Syrah Toscano

【3】French Brie

【4】Cheddar with Caramelized Onions

【5】Triple Crème Brie

 

冷凍食品部門
 
調味料部門
 
ホームバス部門
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【1】Mandarin Orange Chicken
(前年1位)

【2】Cauliflower Gnocchi

【3】Chicken Tikka Masala

【4】Sweet Potato Gnocchi

【5】Kung Pao Chicken

 

【1】Everything But The Bagel Sesame Seasoning Blend

【2】Blue Cheese Mustard (seasonal)

【3】Green Dragon Hot Sauce

【4】Organic Ketchup

【5】Sweet Chili Sauce

 

【1】Tea Tree Tingle Shampoo

(前年1位)

【2】Rose Water Facial Toner

【3】Coconut Body Butter

【4】Honey Mango Shave Cream

【5】Organic Argan Oil

 

テイクアウト部門
 
スナック部門
 
キャンディ部門
ace-meal.png   ace-snack.png   ace-candy.png

【1】Black Bean & Jack Cheese Burrito
(前年1位)

【2】Rainbow Wrap 

【3】Chicken Tikka Masala

【4】Tofu Spring Rolls

【5】Mediterranean Style Orzo Pasta Salad

 

【1】Peanut Butter Filled Pretzels
(前年1位)

【2】Roasted Plantain Chips

【3】Organic Corn Chip Dippers

【4】World's Puffiest White Cheddar

【5】Bamba

 

【1】Dark Chocolate Peanut Butter Cups
(前年1位)

【2】Scandinavian Swimmers

【3】Sea Salt&Turbinado Sugar Dark Chocolate Almonds

【4】Dark Chocolate Covered Almonds

【5】Dark Chocolate Sea Salt Caramels*

 

この他にも、肉類部門、青果部門、デザート部門、冷凍の前菜部門、シーズナル商品部門、ビーガン/ベジタリアン部門、で人気ランキングが公募・発表されています。新しい部門でのランキングも発表されましたが、人気ランキング上位の商品は昨年と大きな変化はなく、定番商品が支持されているようです。2016年、2017年のランキングも以前のメールマガジンでご紹介していますので、ぜひ今年のランキングと比較してみてください。

また、スナック部門やキャンディ部門の商品は、米国に出張や旅行で行かれた際のお土産としてもおすすめです。

(2019.1.31配信)

関連情報

大躍進!米国ダラー・ストア

米国モールや小売企業の厳しい状況について、以前のメールマガジンでもご紹介してきましたが、今回は、こうした状況でも売上を伸ばしているダラー・ストアについてご紹介します。

 

まず、昨年9月のメールマガジン「米国モールの救世主?コワーキングビジネス」でもご紹介した、米国モールの厳しい状況に関するその後の情報です。

商業不動産情報サービスのレイス(Reis)社の調査によると、米国モールの空室率は2018年第2四半期に8.6%だったものが、第3四半期に9.1%と大幅に悪化し、最新の第4四半期(10月〜12月)はわずかに改善したものの9.0%ということで、相変わらず厳しい状況が続いているということです。

企業の連鎖的な倒産や一部店舗の閉鎖は2017年から続いており、商業不動産の調査会社大手のコースター(Costar)社によると、2017年の北米における小売り全体の店舗閉鎖面積の合計が1億200万平方フィートで過去最悪を記録したということです。さらに昨年末時点で同社が集計したデータによると、2018年の店舗閉鎖面積の合計は1億4,500万平方フィートということで、大幅な悪化が見込まれているということです。

倒産によりモールからの撤退を続けているシアーズ(Sears)、トイザラス(Toys”R”Us)やボントン(Bon-Ton)といった企業の代わりに、各モール運営会社は新たなテナントの確保に躍起となっています。以前ご報告したコワーキングスペースを始め、人気食品スーパー、フィットネスクラブ、ホテルといったこれまでになかった業態を新たなテナントとして誘致することで回復を図っていますが、まだまだ全体の数値の改善には至っていないようです。

 

アメリカの小売業界のシンクタンク大手のコアサイト・リサーチ(Coresight Research)社によると、2018年1月01日から11月02日までの北米における店舗閉鎖は5,006店舗で、新規オープンの2,846店舗を大きく上回っているという調査結果を発表しています。

以下が店舗閉鎖数の大きい代表的企業です。

順位

店舗名

閉店数

1

トイザラス(Toys "R" Us)

881

2

ウォルグリーンズ(Walgreens)

600

3

シアーズ・Kマート(Sears & Kmart)

472

4

マットレスファーム(Mattress Firm)

388

5

アセナ・リテール・グループ(Ascena Retail Group)

267

6

ボントン(Bon-Ton Stores)

260

7

ベストバイ(Best Buy)

250

8

シグネット・ジュエラーズ(Signet Jewelers)

200

8

ジーエヌシー(GNC)

200

10

クレアーズ(Claire's)

132

※Coresight Research社データ

 

また、昨年12月のメールマガジン「2019年注目のデジタル・ネイティブ・ブランドは?」でもご報告した通り、D2Cという新たな直販ビジネスモデルの躍進も、従来型の店舗の低迷に拍車をかけているようです。

ただ、このような厳しい状況の中で、「ダラー・ストア」と呼ばれる低価格訴求型店舗が堅実に業績を伸ばしています。

以下は前述のCoresight Research社による、新規店舗オープン数の大きい企業のリストです。

順位

店舗名

新店舗数

1

ダラー・ゼネラル(Dollar General)

900

2

ダラー・ツリー(Dolla Tree)

276

3

アルディ(Aldi)

200

4

ファイブ・ビロウ(Five Below)

125

5

アルタ(Ulta)

100

5

オー・バッグ(O Bag)

100

7

ロス・ストアーズ(Ross Stores)

99

8

ギャップ(Gap)

90

8

ウォルマート(Walmart)

90

10

TJXカンパニー(TJX Companies)

87

※Coresight Research社データ

 

アメリカの非営利の研究機関のILSRによると、北米では、現在ダラー・ストアと呼ばれる店舗は約30,000店舗あるということで、この数字はウォルマートとマクドナルドの店舗数の合計よりも多いということです。また、2011年にはダラー・ストアの店舗数は約20,000店舗だったことから、その急速な成長が伺えます。

 

その中でもトップのダラー・ゼネラルは、2018年1月から11月で約900店舗を新規出店しており、2019年には新たに975店舗の出店を計画しています。 2018年11月現在北米44州で15,227店舗を展開しており、28年連続で既存店売上のプラス計上を達成しています。

同社は、人口2万人以下で平均年収35,000ドル以下の比較的低所得者層の住む都市を選び、地元の食品スーパーやビッグボックスストア(ウォルマート等)から数マイル離れた場所を優先的に選ぶという出店戦略をとっています。不要な競合を避けながらも強力な新規店舗を出店させることにより、現在ではアメリカ国民の約4分の3がダラー・ゼネラルのいずれかの店舗から5マイル以内に住んでいるということです。

 

さらに、2017年4月のメールマガジン「実店舗の栄枯盛衰・・・北米小売企業の最新事情」で、注目企業としてご紹介したファイブ・ビロー(Five Below)社は、その後も確実に業績を伸ばしており、前回ご紹介時の522店舗から、746店舗にまで伸ばしました。また、昨年11月にはディスカウント系店舗としては異例といわれる、マンハッタンへの旗艦店の設置を11、000平方フィートの店舗により、実現しています。2018年まで11年間連続既存店売上でプラス計上を達成するなど絶好調をキープしています。同社は将来的に2,500店舗まで拠点数を伸ばしていく予定ということです。

 

ただ商品を安く提供するだけでなく、ダラー・ゼネラルもファイブ・ビローもセルフスキャンのテストを進めており、デジタル化への対応にもぬかりは無いようです。

今後も好調なダラー・ストアに注目をしていきたいと思います。

 

 

(2019.1.15配信)

 

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