新激戦区!米国ノースカロライナの小売事情

5月のメールマガジン、「競争激化でも売り上げを伸ばす!ウォルマートの価格戦略」と「競争激化の火付け役!アルディの戦略とは?」にて、全米で巻き起こりつつある熾烈な価格競争についてご紹介しました。

今回は、東海岸の激戦区と言われているノースカロライナ州に焦点をあて、現在起きている、そして間もなく起こるであろう小売市場の大きな変化について、ノースカロライナ州のローリー(Raleigh)市の地元紙であるローリー・ニュース&オブザーバー(Raleigh News & Observer)の電子サイトのレポートをご紹介します。

 

ノースカロライナ州の、ローリー(Raleigh), ダーラム(Durham), チャペルヒル(Chapel Hill)の3都市に囲まれたエリアは、トライアングル地区と呼ばれており、西海岸のロサンゼルスと同じく、流通小売企業の過密地帯として知られています。

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このトライアングル地区の中心都市であるローリー(Raleigh)では、2016年度の小売企業の売り上げが、対前年比で約6.3%伸びており、これは全米平均の2.5%に比べ、非常に高い数値です。更に2017年度は6.5%の伸びが予測されているということです。

ノースカロライナ州北部に位置するトライアングル地区の人口は、2010年から約3%程度の増加でありながら、食品小売店舗の数が約17%増えているということからも、このエリアがいかに魅力的な市場かがわかります。

以下はローリー市内で展開している食品小売企業の2016年度の店舗数と市場シェアです。(Chain Store Guideより)

企業名

ローリー(Raleigh)                                     市内店舗数

2016年度                                   市場シェア

ウォルマート・スーパーセンター(Walmart Supercenter)

18

20.10%

フード・ライオン(Food Lion)

62

18.60%

ハリス・ティーター(Harris Teeter)

30

16.40%

クローガー(Kroger)

8

7.00%

サムズ・クラブ(Sam's Club)

4

5.30%

コストコ(Costco)

2

5.20%

ロウズ・フーズ(Lowes Foods)

15

4.70%

BJ'Sホールセール(BJ's Wholesale)

4

4.30%

ターゲット(Target)

12

3.40%

ホールフーズ(Whole Foods)

3

2.50%

パブリクス(Publix)

3

2.20%

トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)

2

1.30%

ウォルマート・ネイバーフード・マーケット(Walmart Neighborhood Market)

3

1.20%

ダラー・ジェネラル(Dollar General)

39

1.20%

アルディ(Aldi)

7

1.00%

ダラー・ツリー(Dollar Tree)

62

1.00%

フレッシュ・マーケット(Fresh Market)

3

0.70%

カーリー・シー(Carlie C's)

4

0.60%

 

ウォルマート・スーパーセンターを頂点に、ノースカロライナ州を拠点とする地元企業2社が続く形となっています。

*フード・ライオン(Food Lion)〜価格訴求に力を入れており、最近はオーガニックにも力を入れている老舗のスーパーマーケットチェーン

*ハリス・ティーター(Harris Teeter)〜高品質なオーガニックをリーズナブルな価格で提供するクローガー傘下のスーパーマーケットチェーン

 

さらに、地元紙Raleigh News & Observerによると、2014年にノースカロライナ州に進出して、現在同州内にて24店舗を展開するパブリクス(Publix)が、高品質な商品と革新的なサービスにより人気となっているということです。

さらに今年の3月にローリーに1号店をオープンしたスプラウツ・ファーマーズマーケット(Sprouts Farmers  Market)も、高品質でリーズナブルな自然食品の提供により、大きく集客を伸ばしているということです。

これにより、ウォルマート、フード・ライオン、ハリス・ティーターのトップ3だけではなく、クローガーまでもがシェアを落としつつあるということです。

 

このような状況の中で、更に2つの大きな小売企業がノースカロライナ州へ進出します。

@     リドル(Lidl)

6月15日にローリーを取り巻く5つの都市に、アルディ(Aldi)と肩を並べるドイツのディスカウンターであるリドルが、全米初の店舗をオープンします。 現在、全米の小売業界内ではリドルの進出に注目が集まっています。

既存の企業はリドルに対抗するため、店舗デザインの改修やプライベートブランド商品の拡大、Eコマースの強化等に追われているとのことです。

 

A     ウェグマンズ(Wegmans)

進出時期はまだ発表されていませんが、アメリカで最も人気のあるスーパーマーケットと言われているウェグマンズが、ローリーをはじめとするノースカロライナ州各地での出店に向けた最終段階に入っています。

ウェグマンズがノースカロライナ州に進出をすると、全米で人気を2分するパブリクスとウェグマンズが、初めて同じ州内で店舗を持つことになり、全米で最も競合の激しい都市のひとつになります。

 

他にも、ローカルに特化したオーガニック製品を取り扱うスーパーマーケットで、ノースカロライナ州を拠点に40店舗を展開するアースフェア(Earth Fare)などもあります。

この新たな激戦区に、今後も注目をしていきたいと思います。

関連情報

 

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